【73日目】旅人だから……マレーシアを出て、インドネシアへ<1>

マレーシアのKota Kinabaluから車で2時間ほどの場所にあるKuala Penyuという町で家事手伝いなどのボランティアを3週間ほどしていた。その家庭はもちろん、日々出入りする友達や家族たちの人の良さや、家の人の「いつまでも居ていいよ」と本気で言ってくれる優しさに甘え、家を出るタイミングを見失っていた――そんな人の良さを除いても、日本人はマレーシアにビザなしでなんと90日滞在でき、居候状態で衣食住にまったくお金もかからないものだから、それこそ家を出る事務的な理由などどこにもなかったのだ。

ある日、僕らは8月19日に家を出て、インドネシアに向かうことを決意。家の人達にそれを伝えると「1日でも長くいればいいのに……」と勧めてくれる。それを断って、家を出る合理的な理由などない僕らは「僕らは旅人ですから……」と伝えるのが精一杯。しぶしぶ納得してくれた家人たちはインドネシアに向かうための交通手段についてあれこれ教えてくれた。

僕らが旅を終えて落ち着いた頃、きっと彼らは彼らの夢であるゲストハウスをオープンしているはずで、彼らは「もちろんタダでいいから、必ず遊びに来てくれ」と何度も言ってくれた。僕らとしても、あちらこちらのゲストハウスを見てきた経験から、滞在中には出来る限りのアドバイスをしてきたつもりで、そのゲストハウスには強い仲間意識を感じるのだ。いつか必ず帰って来なきゃいけない。

さて出発当日、まずKuala Penyuから車で1時間弱のBeaufortまで送ってもらい、そこでSabah東端にあるTawauという町を目指す。これは大型のバスで、快適とは言わないものの、割と楽な移動だった。17時頃に出発したバスは、真っ暗な山中を縫うようにして走り続け、朝の5時にTawauに着いた。適当なタクシードライバーを捕まえて、TawauからインドネシアのTarakanに向かうフェリー乗り場に送ってもらう。

ここまでは非常にスムーズだった。

10時頃まで時間を潰し、チケット売り場が開くと同時にTarakan行きのチケットを買おうとすると「今日はない」とのこと。愛読しているLonely Planetには毎日あると記載されているので、しつこく訊ねたり探したりするが、やはりない。苦し紛れに出国管理局に言って同じことを訊ねると、やはりないとのこと。翌日にあることは確認できたので、明日行こうと気持ちを入れ替えた時、出国管理局の女性が「で、VISAはあるんですよね?」と……。

Lonely Planetには「到着時のVISA(VISA on Arrival=VOA)」が割とどこでも手に入ると書いてあったので、「なんとかなる」の精神で思い切って行くつもりだったのだが、この女性曰く「VOAはない」とのこと。

あわてて、ホテルを取ってネットで情報を捜すとインドネシア大使館はないが、領事館はある。もしかしてVISA取得に1週間かかるのでは……、と妙な不安に駆られたが、いざ領事館に行き事情を説明すると、なんとまぁ、簡単なもので即日発行できるとのこと。しかも、30日も60日も同額。本来は出国のチケットを事前に提示することが必須だが、それもなしでOK(そのかわり、なぜかクレジットカードを提示した)。

こうして、朝5時にTawauに到着してから、夕方までにインドネシア行きの船のチケット確保し、大慌てでVISAを確保し、安いホテルを見つけるというなんとも忙しい1日が終わった。Kuala Penyuを出たときのうら寂しい気持ちはこれらの事務作業に追いやられ、明日からの船旅や初めてのインドネシアへの期待と不安が心を占めていた。

TawauからインドネシアのSulawesi島のToliToliまでの移動についてはまた別の記事にて。

〜豆知識〜

  • マレーシアのTawauからインドネシアのTarakanへの船は2日に1度
  • このルートでは到着時VISAはない。
  • Tawauのインドネシア領事館にお昼ごろまでに行けば、VISAを即日発行できる。
  • Tawauは港町だからか朝も夜も早い。8時頃には店が空いてないので夕飯は早めに。
  • Tawau〜Tarakanの船代は130RM(4000円くらい)
  • Tawauのフェリー乗り場をうろうろしていると、インドネシアの通貨に換金してくれる人が現れる。
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