【75日目】見知らぬ地で安心感を与えてくれた奇跡の再会

74日目の夜から話は始まる。

18時間に及ぶフェリーに揺られ、くたびれ顔でToli-Toliの港に着いた僕らはさっそくタクシーに頼んで、安いホテルに送ってもらうことになった。

ゴミが散乱し、清潔とは言えないものの、遠くに見える島々は綺麗に見える。

ゴミが散乱し、清潔とは言えないものの、遠くに見える島々は綺麗に見える。

ゴミが散乱し、決して美しいとは言えない海岸線を走ること15分、Tolitama Hotelというホテルに到着する――このどこか日本語的な名前にまた安心感を感じたのは言うまでもなく、実際良いホテルだった。こうして初めてのインドネシアでの宿泊地が決まった。

水を浴び、汗を流すと居場所が決まったという安心感からか、急に空腹を感じた。ホテルの人曰く、少し先にレストランがあるとのことで、日が落ちて暗くなったインドネシアの田舎道を歩いて向かった。

レストランの中には明らかにこの場所では浮いたドイツ人カップルがいた。しかもどうやらToli-Toliに来るときの船でMia(同行している婚約者)が見たという白人だったようで(74日目参照)、すぐに意気投合する。なんと彼らは船の中でToli-Toliに住むインドネシア人と知り合い、その家で泊めてもらうことになったらしい。その家がこのレストランから数分の場所にあり、夕飯がてらここに来たというのだ。そもそも観光客の少ないこの町で、僕らはホテル、彼らは現地の家に宿泊しているという状態で、同時にレストランにいるという奇跡。

彼らもまったく情報がないままやってきたようで、明日はそのインドネシア人にToli-Toliを案内してもらうという。迷わず僕らも同行させてもらうことにして、その日は別れた。

翌日の朝、彼らはインドネシア人のサムとホテルに迎えに来てくれた。サムは心底ホスピタリティの高い青年で、この先、何日も甘えてお世話になることになる。この日はどこに行くわけでもなく、サムに近所を案内してもらった。ネットカフェやレストラン、他の街へ移動する際に利用するバスチケットの購入場所など、取り急ぎ必要な情報はすべて教えてもらう。

Toli-Toliの街並み

Toli-Toliの街並み

カメラを向けたら集まった!

カメラを向けたら集まった!

ブラブラとサムとドイツ人カップルと僕ら日本人カップルが町を散歩していると、随分と目立つようで、歩いているだけで「Photo Please」と言って、インドネシア人が寄ってきては一緒に写真を撮ることになる。僕らも目立つが、傍目には金髪のドイツ人がとにかく目立つようで、僕ら以上に写真のターゲットとなっていた。それこそ、どっちが観光客か分からない程だった。

特に市場を歩いている時などは子どもが大量に寄ってきて、なにやら話しかけてくる。第一声は大人も子どもも「ハローミスター!」だ。何か国がそういう指導でもしているのかと思うほど、どこの町でもインドネシア人は「ハローミスター」と声をかけてくる。通り過ぎる人、店の人、バイクに乗った人、車に乗った人、例外なく「ハローミスター」だ。Miaはそのたびに「たまにいる、ハローミスって言ってくれる人が好き」と笑っていた。

カラフルな市場

カラフルな市場

歩いているとこうして子どもたちが集まってくる

歩いているとこうして子どもたちが集まってくる

まったく見知らぬ土地だったToli-Tolが、同じような旅人であるドイツ人カップルのフィルとレオナ、現地のサムとその友だちらなどと知り合うことで一気にリラックスできる土地に変わった。知っている人がいるというのが、どれほどありがたい事か。旅に出てからいつも痛感するが、今回は今までで1番強く実感したかもしれない。

「明日はLalosビーチに行って、明後日は船に乗って近くの島に行こう!」

サムがそう提案し、僕ら旅人4人はもちろんありがたくその提案に乗った。

こうして、サムとその友だち、フィル、レオナなどとこれから数日間を過ごすことになる。そして、なにか事件があったわけではないが、人間関係のありかたや、文化の違いというものを実感することになる。

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