【96日目】ジャングルの滝でシャンプー

ボゴニ・ナニ・ウォルタボネ・国立公園(Bogani Nani Wartabone National Park)にやってきた僕らは半日で1000円のガイドを雇って、トレッキングをした。宿泊施設の横を流れる、僕らが毎日行水した川を手作りのイカダで渡ると、いきなり絵に書いたような熱帯雨林に放り込まれる。

DSC_3417

ジャングルの入り口

ジャングルの入り口

日本の登山で森の中を歩くのは慣れているつもりでも、随分と勝手が違う。何しろいわゆる登山道にあたるような道はない。うっすらと獣道のように人が歩くことで出来た道は見えるが、それも所々消えかかっていて、もはや僕らだけだったら、行き止まりにしか見えないような道をひたすら歩いた。

常夏の国、熱帯雨林である。葉は覆い茂り、ジャングルの中はほとんど日が入らない。その少ない日を集めるためか、傘のような大きな葉の植物も多く、余計に中は陰る。

葉が巨大なら、落ち葉も巨大

葉が巨大なら、落ち葉も巨大

かれこれ1時間以上は歩いたところでガイドが先を指さした。指の先にジャングルを割って湧き出たような滝が見えた。見上げて「おォ……」となんだか感激していると、ガイドは服を脱ぎ始めた。「君らも脱いで泳ぎなよ」と背中を押され、最初は恐る恐るではあるが、僕らも滝壺に入った。

ジャングルを抜けると滝があった

ジャングルを抜けると滝があった

滝を前にワクワクする。

滝を前にワクワクする。

決して大きな滝ではない。大きな、きれいな滝なら他にも見たことがある。ただ、向こう数百メートルも数千メートルもほとんど人がいないようなジャングルの中で、突如現れた滝だったから驚き、感激したのだ。

滝壺に入り込み、滝に打たれてみる。打たれたことがある人なら分かるだろうが、落ちてくる水の力というのは凄まじい。とても長くは耐えられない。

こうして、自然の滝に打たれると心も清らかに……、なったかな。

こうして、自然の滝に打たれると心も清らかに……、なったかな。

そんな中、ふとガイドを見ると、ちゃっかり持ってきていたシャンプーで頭を洗っていた。

〈自然にやさしい〉とか〈自然素材〉とかではない、日常的に使っているシャンプーだ。国立公園のガイドが自然に悪影響しかないシャンプーを堂々とジャングルの滝で使う様子に僕らは笑うしかなかった。僕らが笑い転げているのを見て、頭を泡だらけにしたガイドも笑っていた。

さっぱりしたガイドは帰り際、ココナッツ油用の椰子の木農園で僕らの為にココナッツを採ってくれた。道具もなく、スルリと上まで登り、いくつもココナッツの実を落としてくれるガイドに野生の力を感じ、尊敬の念を感じていた。

ガイドは椰子の木にしがみつき、するりと上まで登った。

ガイドは椰子の木にしがみつき、するりと上まで登った。

採ったココナッツを囲んでひと休み

採ったココナッツを囲んでひと休み

ブログランキング・にほんブログ村へ