【106日目】プランバナン寺院で感激と落胆

インドネシア最大のヒンドゥー遺跡であるプランバナン寺院はインドネシアの文化の中心地であるジョグジャカルタからバスで45分で行ける。890年頃に作られたものの、インドネシアのイスラム化が進み14~15世紀にはヒンドゥー教徒は1割を切る。そして忘れ去られたプランバナン寺院を襲ったのは1549年の大地震だ。この地震でほぼすべてが壊れ、1937年まで放置され、その後復旧作業を進めているようだが、いまだ全体の復旧には至らない。そしてユネスコ世界遺産に登録され、観光の目玉としてインドネシアの売り物とされている。

というように、遺跡としての価値は疑う余地のないプランバナン寺院だ。僕らも迷うことなく行くことにした。

トランスジョグジャというローカル御用達のバスに乗り、1本でプランバナン寺院まで行ける。なんと価格も3000ルピア(30円くらい)と安い。目的の停留所までは何も迷うことなくたどり着くところが、そこからプランバナン寺院までの行き方が分からない。インドネシア最大の観光名所の1つなのに、まったく宣伝されていない。

現地の学生に訊きながら、入り口までようやく辿り着く。2000円近い料金を支払う。なぜか寸足らずなサロン(生地をスカートのように腰に巻くマレーシア・インドネシアの服)を強制的に着させられる。

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そして、最初に目に飛び込んでくるのはプランバナン寺院の全体像だ。

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貴重だ貴重だ、と言われている割にはいくらでも近づける。中に入れるものもある。僕らもカメラ片手にブラブラと散策した。

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すべて石が積み上げられて作られている

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朝日は夕日と共に見るのがオススメとされているのも頷ける

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石の1つ1つに彫刻が掘られ、よくみると結構かわいいものも

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鳥人間!?

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鹿と鳥、かな。

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メインの寺院。お金を払うとヘルメットを借りて中に入れるようだ。

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ひとしきり見て回り満足すると、次に何があるのかな? と寺院から離れる。そこで目にするのは地震で崩れたまま、ただ放置される元寺院群の悲しい姿だ。

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また出たところに博物館があるのだが、これはプランバナン寺院を復旧させる時の様子の写真が並んでいるだけで、寺院としての歴史的背景や文化的価値を説明してくれるものは一切無い。つまり事前知識がないと、なんのこっちゃ意味が分からないのだ。

これをもってプランバナン寺院群の観光は終わりとなる。この場所、2002年には7ドルくらいで入ることができたのが、みるみる値上がりしているようで、今では当時の倍以上の価格になっている。きっとその価値はあるのだろうが、どうしても感じてしまうのはインドネシアの観光産業のヘタさ、だ。こんな偉大な遺跡なのに、その一歩外は寂れた町になっている。また、中も壊れた遺跡がそのままで、いかにも復旧中という様子。なぜだか現代的なバンドがすぐ近くで大音量で演奏しており、それもまた雰囲気ぶち壊し。

思い切って書いてしまうが、帰り際「確かに遺跡は凄いけど、2000円は高いし、なんかイマイチ浸ることができない。どうしても落胆の気持ちが隠せなかった。遺跡そのものは凄いけど、観光って全体の雰囲気とかも大事だと思う。その気にさせる、というか、余韻に浸れるような感覚って大切だと思う。

日本もまだダメな所もあると思うけど、京都とかになると、寺などを除いた普通の街並み1つ見ても、良い雰囲気を作っていると思う。そういう全体的な雰囲気作りが随分と欠けているように思えた。

このジョグジャカルタ、もう1つの観光名所ボロブドゥール遺跡も期待はずれなのではないか、という不安を胸にこの日は宿に帰った。

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