【142日目】国境の町のバイク屋さんは粋ですてきな人でした

旅を始めて、「国境の町」という響きが好きになっている。まず日本に「国境の町」というものはない。厳密に言えば、国際空港があれば、そこが国境の町なのかもしれないが、それは僕がイメージする国境の町じゃない。

今まで2つの国境の町を見てきた。中国・モンゴルの国境とマレーシア・インドネシアの国境だ。どちらも共通して言えることは、人が混ざってる、という事実だ。国境沿いに住む人にとって国境越えは旅行じゃない。それは日常であり、商売であり、時として生活の要(カナメ)となる。急な情勢の変化で国境が閉じれば、生活できなくなる人もいるだろう。考えてみて欲しい、隣町が別の国なのだ。

僕らがいるメーソットはタイとミャンマーの国境に位置する。タイ人とミャンマー人にとっては昔から国境だったが、実は外国人は通れなかった。ところが(たぶん)今年になってから外国人の通行が許可された。

この町で見かける人がタイ人なのかミャンマー人なのか、なかなか区別がつかない。特徴として分かりやすいのはミャンマー人が顔に塗っている、タナッカーという木の皮を粉にしたものだ。日焼け予防などにも効果があるというそれを付けているのがミャンマー人、つけていない人の多くがタイ人、勝手にそう思っている。そして飲食店などを経営する多くの人がミャンマー人であり、料理もこれまで食べてきたものとは異なる。おそらくはミャンマー料理か、タイと混ぜたようなものなのだろう。顔付きも少しタイ人と異なり、比較的切れ長の目をしているようだ。顔付きは日本人に近い印象さえある。

国境を越える前に僕らにはやることがあった。それはMiaのバイクを直すこと。昨日山の中で壊れてしまったミラーとブレーキレバーを交換しなくてはいけない。

東南アジアではバイク屋を探すことは難しくない。なにしろ1人1台バイクを持っているような国だ。少し走るとすぐに見つかった。

言葉が通じないので、ミラーとレバーを指さすと、バイク屋の親父は裏に行き部品を取ってきた。そして手際よく付け替える。息子らしき少年もやってきて、手伝う。

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壊れた部品の交換が終わると、チェーンを見て「緩い」と教えてくれる。確かに緩い。あれこれ直されて高額請求されたら嫌なので、値段を聞くと「全部で180バーツ」とのこと。600円にも満たない。もちろん快諾して、結局細かいメンテもしてもらった。今まで気になっていたアイドリング時の回転数も下げてもらい、本当に快適になった。

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あまりの人の良さ、手際の良さに僕らは惚れ込み、直す予定のなかった僕のバイクも持ってきた。同じように点検してもらい、チェーンの駒抜きなどをしてもらう。

「費用は?」
「いらない」

なんと、お金はいらないという。本当に技術屋さんらしい、気前の良い人だった。また会いたいと思う人の1人だ。

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