【165日目】Shwe Dagon Pagoda の前に座り込んで思う
日曜日。ヤンゴン自体は大した観光地もなく、Shwe Dagon Pagoda と呼ばれる寺院に行った。が、しかし……、となるわけだ。
2013年11月24日
地図を見ると、近辺にある観光的スポットは多くない。とくに目を引くものがないのだが、その中でもミャンマーに来たのだから行ってみようと思ったのが、この Shwe Dagon Pagoda という寺院だった。
30分ほど歩く。汗がダラダラと流れる。寺院へと向かう歩道には若いミャンマー人グループもいる。どうやら同じようにこの寺院へと向かっているらしい。
大きなカーブを曲がると、道の向こうに巨大な金色の寺院が見えた。モンゴル人の帽子のてっぺんのような、ソフトクリームのてっぺんのような、とにかく何かの”てっぺん”に見える。そして大きい。
入り口にはさっそく階段がある。それを登ると、靴を脱がされる。これはインドネシアなどでも同じだったので、慣れている。「募金を」と言うので、気持ち程度の募金をする。
さらに階段を上がる。左右には土産物や寺院に捧ぐ花束、小さな仏の置物などを売る店が並ぶ。店主は子どもと遊んでいたり、スマホをいじっていたり、あまり商売熱心には見えない。それでもあえて言えば、コンセプトは浅草の仲見世通りと似てないこともない。
それらを通り過ぎ、向こうに金色の建物が見えてきたとき、「お金を払ってください」と声を掛けられる。他の人は払わずに入っている、聞けば外国人は8ドル、ミャンマー人は無料らしい。それもチェックらしいチェックはなく、受付が「こいつは外国人だな」と見当を付けて声を掛けているだけだ。ミャンマー人そっくりならばタダでは入れる。
8ドルといえば、普通の旅行者なら迷わず払うのかもしれないが、僕らには結構な大金だ。食事で言えば4~5食分になる。躊躇した。
僕らは8ドルを払わず、近づける限り寺院に近付き、床に座って、そこから見える様子を楽しんだ。行き交う人を見ているだけで楽しい。お弁当を持っている人、花を持ってきている人、カップル、家族。いろんな人が集まる。
仏教徒にとってはここは信仰の場所。ほとんどの外国人にとっては観光地。ミャンマー人の多くは仏教徒であることを鑑みれば、現地人は無料、外国人は8ドルというのは無理もないと思う。
↑サトウキビジュースをつくるおばちゃん。顔にはタナッカーが。
↑ただの面白看板。
↑金の寺院。
↑道をたくさんの僧侶が歩いている。
↑座って、寺院を眺めていた。寺院よりも行き交う人を見ていたように思う。
↑外から見た寺院
↑遠くから見た寺院
とにかく、僕らはしばらくそこで座ってた。
「日本も仏教だろう?」
時々言われることである。だけど言われる度に首を傾げることになる。宗教心の薄さを説明するしかない。生活に信仰心が溶け込んでいる国に来ると、やはりその心掛けに頭が下がる思いがする。