【186日目】偶然ホテルから3分に世界遺産が!
そんなに世界遺産に興味のない僕らだけど、偶然見かければ入りたくなるものだ。
2013年12月15日
僕らがいるブッダガヤは仏陀が悟りを開いた場所とされている。言うまでもなく神聖な場所で、聖地である。
大きな寺院を見かけたので近寄ってみると、看板に<世界遺産>と書いているではないか。知らずに来てしまったが、ゲストハウスから徒歩3分の場所にあるので、さっそく行くことにした。
その寺院の名は Mahabodhi Temple という。2600年前に建てられたと言われる。つまり紀元前600年だ。
それだけ貴重な建造物であり、観光名所でもあるのだが、なんと入場料はかからない。携帯電話の持ち込みは厳禁で、入り口でボディチェックで見つかると苛立たしげに追い出される。手前に預け場所があるので、そこで預けるしかない。カメラの持ち込みは有料で、1台あたり100ルピー(170円)である。言ってみれば、これが観光客にとっての入場料のようなもので、やっぱり安いと思う。
さて、僕らもiPod(これを携帯だと言って怒られた)を預け、カメラ持ち込み料
を払い、さっそく寺院へと向かった。
入り口には銃を持った強面の警備員(警察?)がワラワラといる。やはり銃を見ると緊張感が湧く。
入り口を抜けるとさっそくピラミッド型の尖塔が見える。ガイドブック曰く50mあるというが、そこまで高くはないように見える。感覚としては20mくらいだろうか……。その尖塔を囲むように幾重にも周りを歩道が囲んでいる。
これが中央の尖塔。彫刻も美事!
気持ちだけは瞑想。
日が落ちてきて、一層神秘的な様相に
偶然写真に入り込んだチベットの僧侶が、改めてしっかり写真に入ってくれた。
中央の尖塔の周りには、こうして僧侶が並び祈りを捧げている。
周りの観光客には目もくれず、一心に祈りを捧げる。
僧侶の前にある銀色の食器には溶かしたバターが入っている。
さっそく1番内側の歩道を歩いた。寺院の中核である尖塔に向かって、跪き一心に祈りの声をあげる各国の僧侶が並んでいる。そう、聖地と呼ばれるだけあって、インドだけでなく、世界中の僧侶が集まるのだ。今まで僕らもいろんな袈裟の色や形を見てきた。分かりやすいところでは、タイの明るい橙色に対して、ミャンマーはもっと暗い赤錆色をしている。
そういった国によって見かけの異なる僧侶たちが一堂に会するわけで、それはもう圧巻だ。衣服は違えど、思いは同じなんだろう。それぞれ並んで、同じお経を読む。その声が低く響き、BGMとして荘厳な雰囲気を作っている。
タイで多くの僧侶を見て、ミャンマーでは僧侶の家に泊めてもらうこともあった。完全に無知だった僧侶への理解が少しずつではあるが深まって、それがこうしてインドに来て、集結する姿を見て、感動してしまった。
無計画で続けてきた旅も、こうして見ると、何かに導かれているようでさえある。