【206日目】体調壊してブッダガヤの薬屋さんへ
あまりの寒さからか、体調を壊してしまった……。かれこれ7ヶ月、腹を壊すことはないのだけれど、予想外の冷え込みには勝てなかったようだ。薬屋さんに薬を買いに行くことに。
2014年1月4日
あとでブログを書くときのために、その日あったことは、いつも持ち歩いている iPod にメモしている。それは日記というほどでもなくて、
「○○に行く、人多い」
「○○さんの家でカレー、鶏肉が新鮮」
という程度のもの。自分が見れば「ああ、この日にこんなことがあったなァ」と思い出せるようにしている。ブログもこのメモと写真を見ながら思いだして書いている。
さて1月4日の記事を書こうと、いつも通りメモを開いたら
「寝込む」
とだけ書いてあった。その他に何もなし。後で思えば笑っちゃうくらいの弱り方。計ってはいないものの、熱があってふらつくので、外出は控えることに。何か気休めにでも薬を買いに行くことにした。
普通は薬局を探すところから始まるのだけど、実はすでに行くべき薬局を知っている。
というのも、MYさんを中心に本当に知り合いが増えていて「ブッダガヤを歩けば友達に会う」という状態なのだ。その中に顔なじみの薬屋さんがいて、店の前を通るたびに
「チャイ飲む?」
と声をかけてくれるのだ。お金を取られるわけでもなく、ただただ振る舞ってくれる。日本語も達者で、全ての会話は日本語。お礼というわけじゃないけど、薬を買うならこの店から買わないと。
そこは世界遺産であるマハボディ寺院を出てすぐにある。Shiva Restaurantという快適なWi-Fiがあるレストランの隣にあり、日本で言えば街角のタバコ屋さんくらいの広さ。店長に欲しいものを伝えると、奥から出してくれる仕組み。最近看板を新調したらしく「これ見て」と髭の店長が自慢げに看板を指さすのが可愛かった。
「風邪ひいちゃって、熱があるんですよ」
額に手を当て、大袈裟にジェスチャーを交えて伝えると、
「座って。チャイ飲む?」
とチャイを出してくれてから、
「熱は?」
「頭痛い?」
「鼻水は?」
「下痢は?」
と1つずつ確認して、最後にいくつかの薬を出してくれた。
「とりあえず2日分。治らなければまた来て」
と優しく言ってくれた。弱っている時はこういう優しさが染みるものだ。
もらった薬。ビタミン剤と解熱剤と痛み止め、だったかな?
どうしても日本語が話せるインド人と言うだけで「怪しい」と思ってしまう人も多いと思うけど、インド人の多くはただただ勉強家なんだと思う。中には観光客をカモだと思っている人がいるのも事実だけど、決して全員じゃない。
自分から「写真撮って」って言ったのに、ちょうどお客さんがきて、視線がそっちにいっちゃった髭の薬屋さん。ちなみにこの写真はぼくの体調が良いときのもの……。
町を歩いていて、日本語で声をかけられると無視したり拒絶の姿勢を示しがちだけど(ぼくらも普段はそう)、信頼できそうなときはちょっとだけ信じてみるのも楽しいと思う。1人友達ができれば、そこから自然と友達は増えるから……。