【213日目】その建物は壊れているのか? 作りかけているのか?

インドにいると日本とは違う考え方に毎日首を捻ったり感心したりするのだけど、この日は1つ「なるほど」と思うことがあった。限られた予算で、どうやってお店やホテルを始めるか!?

2014年1月11日

ブッダガヤにやってきたのが、昨年の12月13日。もう1ヶ月になろうとしている。観光者らしい遊びには飽きてしまい、最近では友達の家やお店を巡回し、そこで雑談に耽るのが日課になっている。

この日も友達の家族が経営する Hotel Vipassana というホテルに遊びに行った。ここは日本人の M・Y さんが宿泊しているし、先日サリーを着させてもらったのもここの経営者一家だ。

実はこのホテル、本来は3階まで作る予定だったのだが、今は2階までしかない。外から見ると3階にあたる場所はいかにも工事中という様子。

このホテルだけじゃない。別のインド人友達が大型の長屋式の建物の一角を借りて雑貨屋さんを開こうとしているのだが、借り手が決まっている場所以外は建築がストップしている。

インドに限った話ではないのだが、例えばタイでこんな話をしてくれた人がいる。

「日本では家を建てるとき、必要な金を全て用意して、一気に建てるでしょ。でもタイではお金が貯まったら、貯まった分だけ作るの。今となりに新しい家を建ててるんだけど、まだ1階までしかできてない。来年の給料で2階を作りたいんだ」

そう。インドも含めた途上国では「今あるお金で出来ること」をやろうとする人が多いようなのだ。日本だと借金してでも全額揃えて、きっちり作り上げようとするが、あるインド人曰く「インド人はお金を(銀行から)借りない」らしい。

ケースバイケースだから真に受けはしないが、そういう目で見てみると、確かに建築中なのにオープンしているホテルや店舗というのは凄く多い。最初は壊れかけているのかも、と思っていたが、逆なのだ。

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今まで何の気なしに見ていた景色の1つだけど、これももしかしたお金次第で上に増設しようとしているのかもしれない。

ぼくらが止まっていたホテルのオーナーが言っていた。

「私がホテルを始めた2004年には2階までしかなくて、5部屋しかなかった。2006年には3階を使えるようにして、2008年には4階まで改築を済ませることができた。やっとホテルとして完成したんです」

この話にはさらに前段がある。

「家が貧乏だから、まずガイドの仕事をしてお金を稼いだ。稼いだお金でチャイ屋さんを始めた。チャイ屋さんでお金が貯めて、雑貨屋さんを開いて、やっと2004年にホテルを始めることが出来たんです」

私は大成功したんです、と自信を持って語ってくれる彼こそ、1つのインディアンドリームの体現者だろうと思う。

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こういう形で未使用の煉瓦を長らく置いてある場所も多い。これも買えるときに買っておいて、将来の増設・改築に使おうとしているのかも。

背伸びせず、今ある財産で出来ることをやる。その代わり、そのスピードは速い。インドを含めた途上国の強さのようなものが、こういうマインドから出てくるんじゃないかな、と思うようになってきた。

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