【241日目】インドの歯医者「歯は縦に磨こう」「ほんとう?」
地震・雷・火事・親父、旅で怖いものはいろいろあるけれど、そのひとつは虫歯だったりするのだ。
2014年2月8日
長旅をする人にとって、虫歯というのは本当に怖いのだ。
万が一、虫歯になったとしよう。まず言うまでもなく痛い。短期の旅行であれば、痛み止めでごまかして、帰国後に治療すればいい。ところが長旅である。それも僕らの場合、年単位で旅をしているわけだ。
考えてみてほしい。日本の医療が世界的に進んでいるのか否か、そんなことは抜きにして、外国で歯を削るのは怖いものだ。できれば避けたいという気持ちは誰でも理解できるだろうと思う。
「歯が痛い」
ある朝Miaがそう言った。虫歯にならないように気をつけて歯を磨いてきている。出発前にも日本で歯を診てもらい「問題なし」と診断を受けている。体調不良からくる歯痛か、はたまた虫歯なのか……。歯医者に行くか、行かないか……。どうしたものか……。
調べてみるとトルコの医療は進んでおり安いという。とはいえ、トルコに行くのはザッと2~3ヶ月後だろう。本当に虫歯だとしたら相当に進行してしまう。
昼食を食べた帰り道「どうしようか」となんとなく相談していたところ、ホテルの近くで歯医者を見つけたのだ。少し迷ったが、入ってみて金額とか訊いてみるのもいいかもしれない、と思い、意を決して――というのが大袈裟じゃないのは想像してもらえば分かると思う、扉を叩いた。
いわゆる歯医者らしい外観ではない。日本であれば靴を脱ぎ、清潔なスリッパでも履き、ビニールソファに腰掛け、診療カードやらなんやらを受付でやりとりし、名前を呼ばれるのを待つのだろうが、入った瞬間に診療用の椅子が目に付いた。私服の助手らしき女性もいる。
「歯が痛いのだけど、診療にいくらかかるか知りたい」
と長旅の事情なども含め説明すると「じゃぁ、見せて」と気軽に診てくれることになった。僕はと言えば、暇なので診療椅子(?)の横の椅子に座り、暇つぶしの写真撮影。
女性の方はその辺を歩いている人の服装と変わらない……
一応、覗き込んでいるから、やっぱりこの女性も助手なのね
あれこれ見ての歯医者の結論は……
「うん、これはいつも横に歯を磨いているから、歯が削れちゃってるんだね。これからは歯は縦に磨いて」
ほんと!?
これ、その理屈だと、しばらくした縦に削れちゃうと思うんだけど……。ともかく、削れていた場所については埋めてくれて、結果として痛みもなくなったわけだから、対処療法としては悪くないと思うけど、本当に原因は磨き方なのか?
「で、いくらですか?」
「500ルピー」
ぴったり? そんなに切りがいいものなの?
ぼったくりとまでは思ってないし、保険もない僕らにとっちゃ安上がりな感じではあるけど、金額の根拠はまったく分からない治療でした。
ともかく痛みはなくなったのだから感謝はしなくちゃいけないね。
よい子のみんなは歯を磨こう(縦にね!)。
旅先で歯痛、これは大変。
多分知覚過敏だと思います。やはり現地の歯医者さんが言われたように歯の磨き方が問題かも。磨き方が強すぎて歯が少しずつ削られているのでは?
私が習ったところ歯ブラシはブラシの先が寝てしまうのは強過ぎ。先端が真っ直ぐ歯にあたる程度の力で磨くといいです。