【282日目】トレッキング1日目〜歩き続けの22日が始まった
アンナプルナ・サーキット・トレッキングへの出発。1日目は楽ちん、とはなかなかならないわけで。
2014年3月17日
アンナプルナ・サーキット・トレッキングに出発です。このトレッキングコースについて、本当に簡単に触れておきたいと思います。
アンナプルナ・サーキット・トレッキングってなんだ?
- コースは全長210km
- ヒマラヤ山脈の中にあるアンナプルナという山(8091m)の周囲をぐるりと歩く
- 最高地点はコース半ばにあるソロン・パスという場所で5416m
これだけ見ても分かるように、日本とはまったくスケールの違うコースになっていて、トレッキング大国であるネパールの中でも人気があるコースなのです。他にもっと短い距離のコースや、もっと楽なコースはあるのだけど、あえて1番時間がかかるコースを選びました。それが仕事を辞めた醍醐味ってものでしょう?
1日目スタート
スタート地点であるベシ・サハールまではバスです。もう説明するのが嫌になるくらいの悪路を走ります。インドからネパールに来たときに、吐き気を堪えながら乗ったあのバスよりも遙かに酷く、「さすがヒマラヤ」と無駄に感心してしてました。
ベシ・サハールはただの埃っぽい町です。トレッキングのためにやってくる観光客は多いですが、なにしろみんな泊まらずに歩き始めてしまうので、栄えている感じもしません。
歩き始めると、さっそく町を出て山へと入っていきますが、いわゆる登山路ではなく通称ジープロードという車が走れる未舗装路。時々ジープが砂埃を上げて走り抜けます。周りの景色は良いものの、決して歩く道としては楽しくないものですね。この日は最後までジープロードでした。
トレッキングブームで、ヒマラヤ奥地の村にまで物資(要するにトレッカー向けの食べ物など)を運ぶ車が必要になったのがこの道路の存在理由です。だからこのジープロードというのは本当に山奥まで続き、ほとんどの村の近くまで通っています。いやはや感心しますが、少し残念という矛盾した気持ちになります。つくづく旅行者なんて勝手なものですね。
でも道端を見れば小花が咲いていたりして、ちょっと心も和んだり。
左右の森が途切れると、こんな感じの乾燥した砂漠のような道に出ます。マスクか手ぬぐいは必須です。
時々ジープロードから外れて、細いトレイルか獣道のようなものが山に入っていく。あとで聞いたところによると、地元の人が動物に草を食べさせるために山に行くための道だとか。
突然村に到着する。この時は「こんな山の奥まで村があるのか!」と驚いたが、なんてことはない、この先どんなに山奥に行っても途絶えることなく村はあった。どんな高地であれ、奥地であれ、ヒマラヤには人が住んでいる。それを予感させる最初の村だった。
東南アジアの竹はこうやって密集してたけど、ここでもやっぱりそう。竹はなんとなく心和ませますよね。
このカラフルな旗はこの先も毎日のように見ることになる。チベット仏教に関連したもので、お土産品などもこの彩りのものが多い。
橋を渡る場面は1日目から始まり、毎日のようにあった。最初はいちいち興奮してたけど、後半は慣れっこ。高所恐怖症の人は怖いかもしれません。
牛やヤクといった動物はそこら中にいましたね。その中でもこいつらは水の中に入って、本当に気持ちよさそう。
今夜の宿はブルブレという村。宿は100ルピー(100円)だったかな。ここでヒマラヤ山中の宿の説明をしておくと、宿代はどこも格安。タダ同然と言ってもいいです。値切ればタダで停めてくれることさえあるかもしれません。しかしすべての宿が共通して、「泊まった宿で食事をしなければならない」というルールになっていて、宿はその食費で儲かるようになっています。
とはいえ食費もぼったくりのような金額ではなく、富士山の山頂の方がよっぽど高いくらい。ここはベジタブル・チョーメン(野菜焼きそば)が180ルピー。これがこの先、高知に行くに従って金額が上がっていきますが、それでも富士山の方が高い。
宿の近所の家に住む少年。どこに行っても子どもは子ども。かわいいもんですね。
上の子どもの弟かな。鼻水垂らした子どもでした。
1日目だもの、まだまだ元気。
明日はこの橋から始まる予定。山の中って落ち着くなァ。
さて、1日の終わりには日記を書いてッと。
というわけで1日目終了です。
バスを降りて、歩き始めたのが11時。宿についてのが15時。4時間の移動時間でした。この先もできるだけ、5時間前後の行動時間になるようにして、他の欧米人のように7~8時間も歩かないように気をつけてましたね。時間がある分、その辺は贅沢です。
山の夜は早く、8時には布団に入る生活でした。