インド人と言えばターバンと思っていませんか? シーク教のいろは

インドと言えばターバンと思っていませんか? 思えば自分もそんなイメージを持っていたように思います。ところが、インドに来るとあんまりみかけない。そもそもこのターバンってなんだろうか? 

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credit: sandeep walvekar


ターバンってなんだろう?

なんか頭にグルグルと布を巻いた物、という理解の人が多いと思うし、実際それで合っています。もう少し細かく説明すると、まずあたまに薄っぺらい帽子を被り、その周りに布を巻く、というところ。

宗教的背景

中東・インドあたりで昔から使用されています。宗教的にはイスラム教徒
・シク教徒がメイン。宗教的敬虔さを表す象徴でもあるらしいです。

防止としての効果?

いわゆる帽子のつばがないので、顔に当たる陽射しを遮る効果はありません。

しかしふわりと頭の周りを巻くことで空気の層を作り、暑さ寒さから頭を守る効果があるそうです。というわけで、暑いインドや中東ではやっぱり必要から生まれた帽子だったと言えますね。

で、インド=ターバンのイメージはどこから?

インド人がこぞってターバンを巻いているかと言えば、そんなことはないです。少し注意して見ていれば、時々いないことはない、という程度。

ニューデリーを歩いていると、時々ターバンを巻いた人を見かけます。どういうわけか肉付きがよく、いわゆる “がたいがいい” タイプの人が多い。しかも裕福そうな人が多いようです。そこで調べてみると、インドでターバンを巻いている人はシク教徒らしいのです。

シク教って?

インドのシク教徒はたったの1.9%しかいないようです。ちなみに仏教はさらに少なく0.8%。一方でヒンドゥー教は80.5%います。

16世紀にインドで始まった宗教で、他の宗教に比べるとはるかに新しいことが分かります。調べてみると凄く現実的な教義を持っています。キーワードだけ挙げていくと、

  • 離婚は好ましくないが、やむを得ない場合は仕方なし
  • 以下すべて否定
    ** 儀式
    ** 偶像崇拝
    ** 苦行
    ** ヨーガ(ハタ・ヨーガの意味)
    ** カースト
    ** 出家
  • 酒/煙草/麻薬は禁止
  • 世俗の仕事に励むことを重んじる
  • いろんな宗教の神は同じであると考え、それらを尊重する(多宗教を排除せず)

つまりですよ、出家がないので「僧侶」という人がなく、宗教儀式もなく、一生懸命仕事をすることをよしとする、というわけです。祈ることで幸せになる、とかそういう発想ではないようですね。

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credit: garryknight

インドにおけるシク教の立ち位置

割合で言えばたったの1.9%ですが、インドでシク教は目立った立ち位置を持っています。というのも、どうも設立当時から裕福で教育水準が高かったこともあり、イギリス統治時代に高水準の仕事に抜擢されることが多かったようなのです。

また「人の上に立つ志」というのを意識しているようで、真面目で勉強熱心。一方でインド人的には ”融通の利かないやつ” というイメージもあるようで、からかうこともあるとか。

また技術を磨き手に職を持つ、という発想を非常に大切にしているので、インドでもタクシーの運転手や職人として、たくさん見かけることができるわけです。

というわけで、インドのターバンって

そう、ここまで読むと分かりますが、インド人のターバンというのは、インドに2%しかいないシク教徒のイメージが根付いたもの、と言えるわけです。とはいえ、こんなにインド=ターバンのイメージを植え付けたと考えると、シク教の影響力は絶大だと言えます。

ぼくらはシク教徒の八百屋で買い物をしたことが数回ありますが、本当に丁寧な対応をしてくれる人でした。他のインド人が丁寧ではない、とは言いませんが、シク教徒はやっぱりひと味違うのです。きっちりしているといいますか……。

インド人=ターバンという図式は間違っているといった方が良さそうですが、それでもインドに行ったら注目してみたいターバンの話でした。

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