海外旅行で安全・便利にお金を持ち歩く方法
実は、旅の1カ国目のモンゴルで僕は財布をすられました。そして、そこに入っていたカードを不正利用され、全額引き落とされてしまったんですね。その被害額については保険会社が負担してくれまして、ありがたいことに全額返ってきました。
そんな事件もあり、旅中のお金の持ち運びについて考えた結果、それなりの工夫をしていますので、そのノウハウをご紹介したいと思います。短期の旅行や、あるいは日本での日常生活でも役に立つないようだと思います。
基本編
お金のやりくりは国際デビットカードで
短期の旅行ならばともかく、長期旅行だと必要な予算をすべて現金で持って行くのは現実的ではありません。ましてや円で持っていても、使い物にならない国だってあります。
そこで役に立つのが国際デビットカードです。簡単に言えば、
- 海外の国際ATMで現地通貨のお金を引き落とし可能: 自動的に日本円に換算した額が口座から引き落とされます。
- 口座に入っている額しか引き落とせない: 例えば口座に10万円はいっていたら、10万円しか引き落とせません。カード自体はクレジットカードのように見えますが、この点が大きく異なります。
- いわゆるカード払いも可能: ホテルなどでクレジットカード払いに対応している場合に、まるでクレジットカードのように支払いが可能です。ただし、先ほど書いたように口座に入っている額しか使えず、その場で引き落とされます(本当のクレジットカードのように翌月引き落としなどではありませn)
ぼくらは旅先で新しい国に入ると、ATMを探して現地通貨を引き落とします。だから両替はあまりやりません。ときどき前に旅行していた国で使い切れなかったお金を両替するくらいのものです。
とはいえ現金はないと不安
ぼくらがアジアを旅してきた限りでは、国際ATMを見つけるのはあまり難しくありません。
空路で入国した場合はほぼ確実に空港周辺にありますし、陸路で入国しても国境沿いということで、やっぱり国際ATMはあるようです。しかし田舎の方に行くとATMがほとんどなかったり、あっても壊れていたり、ということはあるにはあります。
そういった緊急事態に備える意味でも現金は必ず持ち運ぶようにしています。ただし米ドルがメイン。米ドルは本当にどこでも使える(両替所で両替してもらえるという意味)のでオススメです。
また旅中にVISAの申請などをする場合、米ドル必須の場合も多いですので、米ドルは持っておきましょう。年単位の旅行をする人は少しまとまった額を持っていてもいいかもしれません。
応用編 – 安全にカードを扱うために
僕がデビットカードを盗まれた結果、盗まれてから1時間ほどで全額引き落とされました。もちろん暗証番号が必要ですし、誕生日など容易に想像が出来る暗証番号は利用していません。
どうしてこうなったのか、銀行も分からないのか(分かっていてわざとなのか?)、むしろ銀行から「どうして暗証番号がばれたか分かります」と再三問い合わせが来ました。
というわけで、銀行の暗証番号は信じない方がいいです。また、こういったケースでは保険でお金は返ってくることが多いようですが、それでも返金までに凄く時間が掛かります(ぼくは1年、普通は半年程度?)。もしも長期旅行中に被害に遭った場合、旅を終えるしかないと思います。旅を中断して、日本で返金されても悲しいですよね。
そこでオンラインバンキング+デビットカード
オンラインバンキングしてますか?
日本にいると「いらないや」と思う人もいるかもしれませんが、本当に便利です。簡単に言えば振り込み・残高確認・入出金明細の確認などをWebでできる仕組みです。なんとスマホでもできます。
またデビットカードは先ほど説明したように、日本にある口座から現金を取り出せる便利なカードです。
これらを駆使することで、安全にお金を持ち運べる仕組みを作ります。
安全なカード管理のいろは
用意するものは…… (3分間クッキングのテーマ曲をイメージ♪)
- オンラインバンキングが使える口座を3つ(カード)
- うち2枚は国際デビットカード対応のカードにすること
だけです。ここでは例として
- みずほ銀行 デビットカード
- 楽天銀行 デビットカード
- りそな銀行 デビットカード
の3社を用意したことにします。そして、そのすべてをオンラインバンキングできるようにしておいてください。必ず日本で練習すべきです。ログインなどが面倒だったりするので……。
さて、この3つは役割が異なります(どれをどの役割にしてもいいと思います。手数料などで決めれば良いかと)。
- みずほ銀行=メインカード: 旅先で日常的に利用する。いつも持ち運ぶし、時々ATMで使うことになる。利用する頻度が高い=すられる確率が高いと言えるし、強盗に遭ったらこのカードを差し出す(もちろんできれば現金だけ差し出すんだけど)。だから少額しか口座には入れておかない。
- 楽天銀行=予備カード: 旅先で普段は使わない。これはメインカードを紛失・盗難されたときに登場する。つまり旅の最後まで1度も使わないのが理想のカード。お金は入っていなくてOK。カードを持っていることが大切なので、メインカードとは別の鞄にいれておくなどの工夫が必要。普段使うことはないので、靴の中、下着の中、など1番安全だと思える場所に入れておこう。
- りそな銀行=現金保管用の口座でカード不要: カードは旅には持っていかない。日本の信頼できる家族に預けておくといい。カードを持ち歩いていないので、強盗に遭い、身ぐるみ剥がされても、何されても、被害に遭わない口座になる。ここに旅の予算のほとんどが入っている状態にする。
勘が良い人なら分かると思いますが、少し説明します。お金のほとんどは現金保管用のりそなに入れておきます。この口座はカードを日本に置いてきているので、カード盗難→不正利用という危険がない口座です。そして、普段使うのはメインカードのみずほ銀行。このカードは10万円程度入れておけば良いでしょう。で、現金が必要になったらこのカードからATMで引き落とします。このカードの残高が不足したら、現金保管用の口座であるりそなからオンラインバンキングでお金を移動します。
また、予備カードはメインカードが紛失・盗難されたときに登場するので、残高ゼロでOK。メインカードを失ったら、オンラインバンキングで予備カードにお金を移動すれば復活です。
少なくともこれで、
- メインカードの紛失/盗難 → 予備カードを利用して旅を続けられる。
- メインカード+予備カードを強盗されたケース → 旅先で現金を引き落とせないから旅を続けられるかは分からないが、日本に帰りさえすれば、すぐに現金に手が届く(被害を最小限に抑えられる)。
というわけで、貯金の全額を一瞬で失う被害だけは避けられます。2番目のケースでも、日本に帰って、カードの再申請などで状況を立て直せば、旅を再開することだって可能だろうと思います。
不安なら、予備カードを2枚にしたり、現金を多めに持参したり、トラベラーズチェックも持っておく、などいろんな保険をかけておくのがいいでしょう。でもポイントは一瞬で全額失うという最悪の事態を避けること。そのためにはカードを持って行かない口座を1つ持っておくといいです。
ちなみに……
言うまでもないですが、オンラインバンキングは信頼できる場所でやりましょう。できればネットカフェも含めて、他人のパソコンでやらない方がいいと思いますし、避けられないときは
- 暗号化通信を利用し(HTTPS)、
- 確実にログアウトし、
- 最後に履歴・キャッシュの削除
をやるようにしましょう。スマホでできるので、パソコンを持ち運ばない旅人はスマホでやるといいと思いますが、スマホの管理には気をつけましょう。
まとめ
オンラインバンキング+デビットカードって本当に便利です。旅を通して便利さを実感しました。旅を終え、帰国しても、絶対に使いますね。なにしろクレジットカードのように “いくら使ったか分からない” みたいな不安がないですし、口座の取り扱いも簡単です。
オンラインバンキングのおかげで、口座の透明性も高く、しかもお金の移動も簡単で、手数料もほとんどかかりません。たしかコンビニなどでも使えるので、小銭のやりとりがなくて便利だろうと思います。
旅先でのお金に関する工夫はありますか? 良いテクニックがあったら教えてください。