次なる滞在先のホストについて——季節と共に生きる人たち

イスタンブールからマルマラ海という、ずいぶんと閉じた湾を南に渡った場所にあるクルトキョイという町でこれから1ヶ月以上もボランティア生活することになります。今日はここのホストの生活について紹介させてください。


トルコ在住イギリス人

ここのホストはイギリス人の夫婦です。イギリス人にとってトルコは住みやすい場所のようで、引退後に越してくる人も多いのだとか。たしかにヨーロッパ諸国(特にイギリス)に比べれば物価も安く、トルコの田舎は自然が多くて住みやすいのかもしれません。

ガーデニング

ここの夫婦はふたりとも農業やガーデニングを専門にしてきた人です。日本で言えば庭師にあたるのでしょうか? 例えば新しく家を建てる際に、この夫婦に依頼して庭のデザインをしてもらうようです。

ガーデニングというのは本当に幅広い仕事のようで、植物を植えるのはもちろんですが、例えばテラスを作ったり、東屋を建てたり、土を入れたり出したり、といわゆる家庭菜園ができるというレベルの知識ではありません。建築や土地改良など幅広い知識が要求されるようです。

庭に関することなど何を聞いても答えられる人たちで、本当にプロという感じです。

もちろん、仕事では手を動かす部分は業者にお願いするのでしょうが、やろうと思えばできるようで、奥さんはセメントを入れるのが得意なのだと言っていました。

生活スタイル

彼らの生活スタイルはぼくとしては興味深いものでした。

場所

まぁ、いわゆる田舎暮らしですね。2つのずいぶん広い土地を持っていて、片方には家が建っていて、花壇、家庭菜園、果樹園などがありました。もう一方はまだほぼ未使用ですが、広大な畑か果樹園にでもする予定のようです。

マップ

哲学

彼らの生活には明確な哲学があります。

それは環境に対してのインパクトを最低限に抑えること。完全に自給自足するとか、仙人のような生活をするとか、そういう極端なことではなく、現実的な、でもかなり力を入れています。詳しく言えば3つの哲学があります。

  • シンプルで快適な生活を送ること (To live simply and comfortably)
  • 季節と働くこと (Working together with the seasons)
  • 環境とハーモニーを保って生活すること (Living in harmony with our environment)

これらを維持するために、重要なキーワードもはっきりしています。

  • ムダをゼロにする —— ムダなものは買わない。買ったら必ず再利用し、捨てない。
  • エネルギー効率を考える
  • 永続性を持たせる(持続可能性=サステイナビリティと言われるやつ)

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ここまで明確に生活スタイル&哲学を打ち出している人に出会ったのは初めてでした。日本でもロハスなどと言って「オシャレに環境に優しい生活をしよう」という流行語がありましたが、こちらはもっと徹底しています。なにしろ本当に何も捨てません。ボランティアを含めて常に4〜8人が生活していますが、まだ外にゴミを捨てる場面を見ていません(自宅で再利用ができないプラスチック包装紙などは一応、ゴミとして集めて、溜まったら業者に再利用してもらうらしい)。

生ゴミからは堆肥を作るし、容器系のゴミはジャムや保存食の容器として使い、食べられるものは人間か、犬・鶏などが食べ、燃やして良いものは自宅の暖炉ストーブ(夕食の調理に利用)で燃やします。

ぼくなんか、ひとり暮らしをしていて毎週2回はゴミの日にゴミを出していました。それなのに、大の大人が8人もいて、ゴミが発生しない生活には驚くばかり。

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ボランティア

雪で閉ざされる冬以外は常にボランティアを2〜3組受け入れています。今もぼくらに加え、もう一組のカップルと、男性ひとりがいます(つまりホスト夫婦を入れて7人が生活している)。

するべき仕事は山ほどあって、無理せずできる範囲で毎日やるという感じです。例えば今の時期はブラックベリーが採れるので、たくさん採ってはジャムを作って保存しています。これらがホストらの冬の食材になるわけですね。こういうことが季節と共に生きるということなんだと思います。

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他にも畑の手入れや収穫系はもちろん、庭造りが終わっていないこともあり、庭造りも大きな仕事の1つです。彼らはもちろん知識も技術もありますが、力仕事なども多いし、単純にひとりふたりでやっていても終わらない種類の仕事もあります。そういう仕事をボランティアに任せているわけですね。

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彼らの生き方

彼らを見ていて凄く考えさせられました。

彼らはこの田舎町の家付きの土地を買いましたが、庭は荒れ放題、畑も荒れ放題、家は使えるレベルですがやっぱりぼろい。そこで彼らが考えたのは次のようなストーリーでした。

  1. 当面(5年以上)はボランティアを受け入れ続け、土壌を改善し、家を住みよく改築する。
  2. その間に生活スタイルを安定させ、効率的な生き方を考える。
  3. 全部が落ち着いたら自分たちだけで生きていく

現実的ですよね。いきなり「自分だけでやろう」ではなく、当面はいろんな人に協力してもらい、自分でも勉強し、実験し、最終的には環境に低インパクトな、しかも快適な生活を手にしようというわけです。

Workawayの使い方として、凄く良い例だと思いました。

学べることがたくさんあるので、ここできっちりいろんなことを勉強しようと思います。

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