トウモロコシを大量に植える仕事から学んだこと

トウモロコシで土壌改良するんですって。本当に農業に無知でした。

※ここのホストについて他の紹介記事


ある日の仕事

ボランティア生活のある日、ホストに依頼されてトウモロコシの苗を庭のあちこちに植えました。

仕事としては凄く簡単なものです。苗はすでにたくさんあるので、何ヶ所かある耕地(農作物を植えるために耕した場所)にトウモロコシを植えていけばいいのです。

掘っては植えて、掘っては植えて……。本当に気持ちのいい環境で、自分が植えている横で犬が寝そべり、猫が通りがかり、鶏が畑のミミズほしさに寄ってくる。自分が植えているトウモロコシを見て「これもいつか実をつけて、誰かが食べるんだろうなァ」と思うと、食べるのが自分ではないことに悔しさを覚えたりする。

でも、待てよ……。どうしてこんなにトウモロコシを植えるんだろう? と急に疑問を持ってしまいました。

ここのホストは野菜好きだから、もちろんトウモロコシも好きだけど、なにも空いているスペースを全部トウモロコシで埋めなくても……。他にもトマト・にんじんなどおいしい野菜はたくさんあるはず(実際それらも育ててますけどね)。

なぜトウモロコシを植えるのか!?

実はこのホスト、ぼくらが滞在している家とその周りの土地に加え、車で5分の場所に更に広大な土地を持っています。そちらは小さなプレハブ小屋があるだけで、あとは空き地のような感じ。そこにもトウモロコシが生えてます……。どんだけトウモロコシを植えれば気が済むんだ……。

というわけで聞いたり調べたりしてみました。

自然農法・循環農法

今どきの畑作りというのは、最初に畑を耕すことから始めます。だけど、耕さない畑の作り方もあります。呼び名はいろいろですし、「完全に耕さない」やりかたもあれば「表面だけは耕す」方法もあるそうで、一概に「こうだ」とは言えませんが、とにかくここでは「耕さない方法もある」と理解してください。

なぜ耕さないか? それは「人工的な土壌」を作りたくないからです。山の中の植物はいつも健康に育っています。一方、人間が作った畑は油断すると病気になったり、枯れてしまったり、と悪戦苦闘です。結局、害虫・病原菌が発生しては農薬をまき、化学肥料をまいて「どうにか育てる」という形になってしまいます。

ならば山の中のような土壌を作ろうというのが、自然農法・循環農法などと呼ばれる手法です。あるいはパーマカルチャー(Permaculture)とも言われます。自然の生態系を活かし、偏りのない多様性を持った土壌を作れば、健康な野菜は育つはず、という考えです。

山の中の土は耕さない

山の中って誰も耕しません。誰かがくわを持って、えっちらほっちらと掘り返しているわけではありません。なのに健康的な土壌ができ上がっている。なぜか? それは土壌に虫や菌などがたくさんいて、徐々に改良が進んでいるからなんですね。それを掘り返してしまうと、深い場所を好む虫・菌を表面に持ってきてしまい、浅い場所を好む虫・菌を土深くに埋めてしまうわけです。

そうするとせっかくの多様性が崩れてしまいます。だから自然農法・循環農法土は耕さないわけです。

※ちなみに例外はいくらでもあります。あまりに植物に適さない土壌である場合、あえて耕して、必要に応じてPh調整や保水改善などの土壌改善をしてから改めて “自然環境” に近づけ直すやり方もあります。

耕さないって言ったって土が硬い……

耕さないとはいえ、土が硬いときはどうするか? 表面は柔らかいけど、少し掘ると固い層があったりする。そんなときにトウモロコシです。

トウモロコシは深くまで根を伸ばす野菜です。根が土を耕してくれます。また過剰にある栄養分を吸い取ってくれますし、土中にある悪い菌を吸い取る効果もあります。また育ったあとのとうもろこしを細かく刻んで土に返せば、それがまた土壌改良になる。

また酸性に傾いた土は石灰を入れるなどで改善しやすいですが、アルカリ性に傾いている場合は改善が難しい。その方法の1つがトウモロコシやほうれん草の栽培だったりします。

だから畑を作ったら、とりあえずトウモロコシを植えちゃうわけです。

最初の方で書いた「使っていない空き地にトウモロコシを植えている」というのも、土壌改善のため。ただ放置しておいても仕方がないので、将来使いやすい土になるようにとりあえずトウモロコシを植えているというわけです。

「土壌改善のために化学肥料を買ってこなくちゃ!」となる前に、こういう方法があると知っていても損はないのではないでしょうか?

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