ロンドン在住のMiaの友だちに会いに水の都ヴェネツィアへ!(後編)
前編はこちら▶ロンドン在住のMiaの友だちに会いに水の都ヴェネツィアへ!(前編)
前編を読んでもらえば分かる通り、せっかくMiaの友だちがやってくるわけで、スムーズで快適な旅を楽しんでもらいたいと思っていたわけですが、いきなりホテルで躓いてしまいました。
「ホテルの予約は前日に確認せよ」という基本的な結論です。
ともかくヴェネツィア観光へと繰り出すわけですが、その帰り際、またやらかしてしまいました。
水の都は本当に水の都だ
ヴェネツィアの立地は日本のお台場と似ている。本土から橋ひとつで行けるとはいえ、小さな島のようになっている。そしてヴェネツィアが面白いのは橋で渡ったあとも、細かく運河で遮られており、そのすべてが小さな橋で繋がっている。
この場所が決定的に素晴らしいのは車が入れないところ、上の地図で言うと、左上から黄色い道を渡ってヴェネツィアに入るところまでは電車・バス・自家用車が入ってくることができるのだが、そこから先はそういった乗り物は入れないのだ。
そうなると交通の主流は船と徒歩になる。橋のほとんどが階段になっているため、スクーターのようなバイクでさえもろくには入れないため、本当に散歩するには最適な町になっている。
ちなみにヴェネツィアの名前表記はいろんなパターンがある(というかイタリアの地名の多くが複数のパターンがある)。例えばベニス・ヴェニス・ヴェネツィア・ベネチアなど。イタリア語的にはヴェネツィアが近いのだが、英語ではそれがヴェニスになる。だいたいどれを言っても伝わる。
観光地なようで、生活圏
ヴェネツィア自体が世界遺産に登録されており、世界的にも有名な観光地として知られているため、観光客の多さはすごい。見渡す限り観光客。日本人も多い。
で、観光客しかいない場所かと言えば、意外とそうではない。ちゃんとヴェネツィアの中に住んでいる人がいる。実際ぼくらが散歩していた時も、その辺のアパートから子どもが出てきたり、地元の人の生活の片鱗を見ることができた。ちなみに人口を見ると26万人はいるので、そこそこ多い。
最近のマイブームが人口密度を見ることなので、ヴェネツィアも見てみると632人/㎢。これはぼくが育った千葉県柏市の人口密度の1/7くらい。イメージが湧くでしょうか?
オススメの散歩コース
さて、ぼくらはこういう場所に来ると何にも調べずにブラブラすることにしています。「している」というか、何も調べないので、ブラブラしかできないのですが……。
とはいえ、地図を見てみると中心部分にPIazza San Marcoというエリアがある。イタリア語でPiazzaは広場という意味。つまりサンマルコ広場なわけですね。そこを目指して歩いてみます。
歩いているととにかく目に入るのが大小の運河です。
町並みはといえば、そのまま映画の舞台になりそうなステキな景観です。
イタリアはとにかく落書きが多い。それはこの場所も例外ではありません。
友だち同士楽しそうですね〜。
そんなことをやっているうちに辺りは暗くなって参りました。ちょうど暗くなってからサンマルコ広場に到着です。何の気なしに目指してきた広場でしたが、ここは来る甲斐があります。特に日暮れ後のライティングがステキ。
なにやら音楽が聞こえるので、そちらに向かってみると……
ステキな生演奏。本当はこのレストランで食事をする人のための演奏ですが、ぼくらも堪能させてもらいました。久々に聞くコントラバスの音がステキです(日本で習っていたんです。へたくそですが)
近くの教会を見てみると、中には入れない者の、中は覗けます。
そして夕食に適当なレストランに入ります。なんとなくぼくはイカスミのパスタを。これを食べていたら、目の前のフランス人老夫婦がチラチラチラチラ見てきます。最後に分かったのですが、その老夫婦はイカスミがなんなのか分からず、興味津々だったようです。
その夫婦はフランス語しか話せず、Yちゃんが片言のフランス語を話せたので、コミュニケーションをとってくれました。が、しかし、「イカスミ」のフランス語が分からず、最後まで正確に伝えられず残念。
帰り道、「ところで……」
さて、楽しいヴェネツィア散策を終え、帰り道のことです。
「ところで、ぼくらのホテルの名前なんだっけ?」
「!?」
「降りるバス停の名前なんだっけ?」
「!?!?」
そう、突然ホテルが変更になり(参考:ロンドン在住のMiaの友だちに会いに水の都ヴェネツィアへ!(前編))、慌てて移動したものですから、ホテルの名前も名刺も分からない。ホテルがある場所も分からない。バス停の名前も分からない。
でも幸い、乗ってきたバスの番号は分かってる。だから同じ番号のバスに乗れば必ずホテルの前を通るはず、その前後で降りることができれば多分帰ることもできるはず……。
思い切ってバスに乗り、外の景色を見続けます。自分たちのホテルを絶対に見逃してはいけません。「そろそろあるはず」という場所になっても見当たらない。というか辺りは真っ暗で、ホテルの前を通っても判別できる自信がない……。
「もう降りよう!」
たぶんとっくにホテルは過ぎてると判断し、適当なバス停で降ります。言葉も通じない外国で、知らないバスの停留所で降りることの不安さといったらもう……。ぼくらはこういうの慣れているので、あまり慌てないし、半ば楽しんでいるところもあるのですが、1泊2日でロンドンから遊びに来てくれたYちゃんに申し訳ない……。
バス停付近でバール(カフェ)を発見。ひとまず本当は今日泊まるはずだったホテルに電話し、紹介してもらったホテルの名前と連絡先を教えてもらう。そこまではうまくいった。次の問題は、実はぼくらが泊まるホテルのオーナーは英語が話せない。だからぼくらが突然電話しても何も伝えられないのです……。というか伝えたところで、自分たちがどこにいるかも分からない……。
そこでカフェのオーナーに手伝ってもらうことに。カフェのオーナーも英語が話せないので、身振り手振りで「自分たちはホテルに帰りたくて、この電話番号がホテルの電話番号だから、迎えに来てくれるようにお願いしてくれないか?」と伝えます。これはサラリと伝わり、ホテルのオーナーもそれを聞いて車で駆けつけてくれました。
このときほど「I’m sorry, and Thank you so much」と連呼したことはありません。
反省
いやはや、計画性がありませんでしたね。
しかしここはあえて言いましょう。
「Yちゃん、ぼくらはこんな感じで1年以上も旅してきたんだ。普段とはひと味違う旅も面白かったでしょ?」