世界一周小説:「ペルシャ絨毯の4羽の鳥」のあとがき

世界新聞で連載中の『世界一周小説』のイラン編が公開されました。

ペルシャ絨毯の4羽の鳥


あとがき

この話に出てくる「イランでは外国銀行へのアクセスができない」というポイントは事実です。ペルシャ絨毯屋でこういうことができるかどうか、はここでは事実かどうか触れないでおきましょう。これから行かれる皆様は確実に現金を持っていくことをオススメします。

イランという国はつくづく予想を裏切ってくれた国でした。というか、自分と接点がない国への “予想” というやつが、いかにいい加減かを体験させられた、と言ってもいいでしょう。今では、なぜそう思っていたかさえ分からないのですが、イランと言えば「後進国で、砂漠ばかりで、前時代的で、汚くて、怖いところ」というイメージがあったのです。いや、はっきりとそう信じていたわけではないのですが、うっすらと思い描くイランという国が、どういうわけかそういうレッテルの上に築き上げられていたのです。

ところが、イランは美しい国でした。建造物が美しい、とかそういう意味もありますが、もっと根本的な意味でも美しいです。道端にはゴミひとつなく、どの家も掃除が行き届いています。飲食店も清潔で、はっきり言って、これまで旅してきたどの国よりもキレイだと思っています。いや、日本よりキレイなのではないでしょうか?

また飲み水についてもおもしろい仕組みがありました。ほとんどの国で水道水は飲料に適しません。イランもそうです。そういった国では普通、スーパーでペットボトルの飲料水を買うことになります。お金もかかるし、ゴミも増える。実際、このペットボトルゴミってのは増える一方で大きな問題なわけです。

そこでイランでは路上の至る所に飲料用の水道が設置されているのです。だいたいそこにコップがあって、その場で飲めるし、水筒を持っていけば汲むこともできます。ゴミも減り、住民はキレイな飲み水に無料でアクセスできる。素晴らしい仕組みじゃないですか?

そしてイランの人々は困った人をすぐに助けてくれます。本当に “すぐに” です。この小説にあるように「困っている」と意思表示すれば、すぐに誰かが手を伸ばしてくれます。

そういう世の中がぼくは好きです。

ブログランキング・にほんブログ村へ