侮るなかれ、スコットランドのスコッチ博物館はこれからスコッチを楽しみたい人にちょうどいい

スコットランドと言えば、スコッチ! その超初級編とも言えるエディンバラのウイスキー博物館のご紹介。


ウイスキー博物館

さすがスコットランドの首都。そこにはウイスキー博物館というのがあります。ここに来ればウイスキーのすべてが分かる、とは言いませんが、凄く分かり安くウイスキーの楽しさを教えてくれる場所でした。

もともとウイスキーが好きで、ウイスキー本を読んだことがあったり、マニアな知識がある人はここには寄らず、少しでも本物のウイスキー蒸留所に飛んでいくべきでしょう。僕らもエディンバラを出た後で蒸留所に行きましたが、凄く楽しかったです。

さて、ではどんな人が行くべきかと言えば

  • なんとなくウイスキーは好き……、だけどスコッチってなに?
  • なんかスコッチって奥が深いらしいけど、よくわからん

くらいの人が行くと良いと思います。ぼくも、日本でバーに通っていて、超自己流の知識はありましたが、体系的な知識はありませんでした。

ちなみに。

「ウイスキーは知識で飲むんじゃなくて、舌で楽しむんだ」という意見もあるでしょう。ぼくもそう思ってました。でもやっぱり知識があると一層楽しくなります。知識ってのは学問的知識ばかりじゃないんです。その国の空気とか、雰囲気、空の色、水の味、食べ物の味、人の雰囲気。そういうものが大切なんです。——本当の日本酒のうまさは、しんしんと降る雪の中の温泉と、囲炉裏で焼く鮎の塩焼きを知っていてこそ楽しめる。そう思いませんか?

さて行ってみる

ウイスキー博物館はエディンバラ城の近くにある。チラリとエディンバラ城を見てから、入ることに。ぼくらは昼の12時に行ったけれど、なにしろ酒を飲むので、夕方に行った方がいいと思う人もいるかもしれません。開場時間を調べておいて、好みの時間に行くと良いでしょう。

また見学コースが3種類あります。

  • シルバー ▶ 基本の見学コース + 1種類の試飲
  • ゴールド ▶ シルバー + 4種類の試飲
  • プレミアム ▶ ゴールド + お土産の割引(ゴメンナサイ。プレミアムについてはうろ覚えです)

ぼくらはもちろんゴールド

さて、入るとまず始まるのはトロッコに乗ってのウイスキーの基礎知識の紹介。なんか変なキャラクターが出てきてウイスキーの作り方を紹介してくれます。

まぁ、なんでしょうね。すさまじい蛇足感が漂っています。こんな変なキャラクターに喋らせないで、普通に紹介してくれればいいのですが……。しかし、ここで脱力しているとここから先の楽しみを見逃してしまいます。

この博物館の本当の楽しさはここから! ここからの話があるから、ぼくはこの博物館をオススメできるのです。

最初は香りだけ

まずはシアタールームで、さらに説明を聞きます。ここでの説明は主に地域ごとに違いについてです。

そう。日本酒だって、東北の酒もあれば、関東の酒もある。同じように、スコッチにもスコットランドの中の地域別に特徴があります。スコットランドを4分割(5分割することも多い)して、スコッチを分類するのが一般的です。下記、括弧内は一応ここで紹介される特徴です。

  • ローランド (香りは強くなく、穏やか)
  • ハイランド (ハチミツのような甘い香り)
  • スペイサイド (バナナ・バニラ系、フルーティー)
  • アイラ (スモーキー、薬っぽさ)

さて、ここではその一つひとつの地域ごとに特徴を説明してくれます。そして擦ると匂いがする紙で、その香りの違いを体験させてくれます。「紙かよ!」と思った方、まぁちょっと待ってください。これが意外と初心者にいいんです。すごくデフォルメされている香りなので、実際のスコッチに比べてはっきりと特徴の違いがでています。それこそ誰も間違えようがないくらいに。だから初心者がこれを嗅いでおくと、試飲のときに「ああ、たしかにうっすらバニラの香りがするわ」とか「ああ、この甘味はスペイサイドの甘味か」と分かるようになるんです。

試飲

そしてようやく試飲のときがやってきます。

ここで試飲できるのは4つの地域のうち、気に入ったひとつです。その地域の代表的なスコッチを試飲できるというわけ。で、ぼくが何を試飲したかというと……。忘れてしまいました。スペイサイドだったのですが、銘柄がなんだったか……。

さて、試飲していると「最後まで飲まずに次の部屋に行きましょう」と案内されます。そこが本当にステキなのです。

見てください。壁一面のスコッチを。これはスコッチコレクターが集めた年代物・稀少なスコッチたちです。もちろんこれらは飲むことはできません。というか、そのほとんどは封を切られておらず、コレクターの遺言で「開けないこと」と指示され、守られています。

ところが減っているやつがある。こっそろ飲んでいるやつがいるわけです。誰かと言えば、それは天使。そう、ふたの密閉状態が良くなかったりすると、うっすらと空気に溶けていってしまうわけです。これは天使の分け前(エンジェルシェア)と言われています(本当は蒸留後の寝かせる過程で、樽から蒸発していく分を言います)。

この宝石のようなスコッチに囲まれて飲むこと自体が、もう楽しくて仕方ないのです。

ここからが更に本番!

さて、試飲を終えて、ステキなウイスキールームを抜けると、基本コースは終了です。

が、しかし、ぼくらはゴールドコース。ここから更に試飲が楽しめます。そう。さきほどは1地域のスコッチしか試飲できませんでしたが、こんどは全4種類のスコッチを試飲できるのです。ここからは説明などなく、さくっと4種類出された。勝手に試飲します。

こんな感じの紙をくれるので、それを見ながら試飲すると、また楽しいですよ。

さて、ここで飲んだスコッチを紹介すると……

  • ローランド:Auchentoshan Classic(香り:柔らかく、リンゴの甘味。味:クリーミーで甘い)
  • ハイランド:Deanston 12year(香り:シトラス・麦芽。味:ジンジャー、香ばしさ)
  • スペイサイド:Glenfarclas 10year(香り:フルーティ。味:わずかな甘さ、麦芽)
  • アイラ:Bruinchladdich Port Charlotte(香り:スモーキー。味:スムース&スモーキー)

そして飲み終わった後はお土産が!

なんとこの試飲グラスをもらえます。結構うれしいですよね。ぼくらは旅の途中で、これを持って旅するわけにも行かないので、同行していたYちゃんにプレゼント。Yちゃんは一滴もお酒を飲めないのに、家にはウイスキーのテイスティンググラスが3つもあるというおかしなことに!

楽しい博物館でした

ってな具合。もちろん、すごく楽しいし、これから行く人にはぜひこのゴールドコースを堪能してみて欲しいと思うわけです。ただし、ひとつ言いたい。合計5杯のスコッチを味見することになります。結構、というかかなり酔います。まず第一に、よく水を飲んでから行きましょう。第二に行く時間を考えましょう。食後に行くのがいいかもしれませんし、強くない人は全部を無理してのむことはありません。

本当に良いスコッチ入門でした。このあと、ぼくらはスペイサイドの蒸留所巡りをするわけですが、ここで予備知識を付けておいたのは正解だったと思います。もともと好きで本で勉強したりしている人は、さっさと蒸留所に行きましょう!

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