ハリポタの著者J・K・ローリングが来なかったカフェでハリポタのことを考える

エディンバラでの大いなる余談。ハリー・ポッターの作者であるJ・K・ローリングが来なかった方のカフェへ行ってきた。


今日のブログは脱力系です

エディンバラはJ・K・ローリングがハリー・ポッターの第一作「ハリー・ポッターと賢者の石」を書いた場所として有名です。小説家というのは、どこでもできる職業に見えて、思いのほか執筆場所を重要視する傾向があります。

必ずしも小説の舞台となる場所で書くという意味ではありませんが、やはり自分がいる場所の影響は少なからずあるわけです。<自分の家でしか書けない>というタイプの人もいますし、<喫茶店がいい>と言う人もいるでしょう。<あるいはホテルに缶詰になって書く>なんてタイプもいるでしょうし、夢枕獏氏や椎名誠氏のように飛行機の中でも、釣りの最中でも、テントの中でも書いちゃうタイプもいます。

とにかく、J・K・ローリングはこのエディンバラを執筆場所に選んだ。ここに来ると、その強い意図を感じることができますよ。で、せっかくですから彼女が毎日書いていたというカフェに行ってみたいと思います。

それはここにある

そのカフェはエディンバラの旧市街、エディンバラ城のすぐ近くという観光者にはすこぶるアクセスのいい場所にあります。

The Elephant House
(こちらの公式サイトでJ・K・ローリングのインタビューなどを見ることができます)

エディンバラ城の散策ついでにぼくらも足を運んでみました。

人だかり! もうカフェなのに、憩いの雰囲気ゼロ! くつろぎに来たと言うより、これでは並びに来たと言った方がいい。悔し紛れに入り口あたりの窓ガラスを見るとJ・K・ローリングが座っていたときの写真があります。よく知らないのですが、この頃彼女は無名だったはずで、それをわざわざ写真に撮った人などいないと思うんですよね。あとからわざわざ撮ったのかもしれません。

さて、こんな大行列に並んで中に入るのは億劫だし、ぼくらはコーヒーが飲みたい。と、周りを見渡すと、なんと隣もカフェじゃないですか。下の写真がGoogleストリートビューの映像です。右側の赤いカフェが the elephant house であり、J・K・ローリングが来たカフェ。左の白いカフェが Patisserie ValerieとういJ・K・ローリングが来なかった方のカフェです。迷わずここに入ることにしました。

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J・K・ローリングは来なかった

このカフェ、たった1軒差でJ・K・ローリングが来なかったのです。

Patisserie Valerie

でも、ひとつ言えることはここのコーヒーもデザートもおいしかったですし、比較的空いています。そりゃそうです。なにしろこのあたりを歩いている観光客はみんなJ・K・ローリングが来た方のカフェに吸い込まれていくのですから……。

かといってガラガラか、と言われるとそんなことはなくて、なんとなく半分くらいは埋まっている印象でした。2度3度足を運びましたが、ぼくらにとっては満足の居心地でしたよ。

とにかくぼくが言いたいことは、熱いハリポタのファンの人はぜひ the elephant house で彼女の本を読んでみてほしい、ということ。そういうのって思いのほか楽しいものなのです。実はぼくも志賀直哉の大ファンでして、奈良や我孫子にある志賀直哉の旧家に行って、彼の短編小説を読んだものです。とくに奈良の家は本当に雰囲気が良く、いつか住みたい家の形のひとつの理想として、頭にインプットされています。彼の書斎から見える、あの庭の光景は今でも思い出されるほど印象的でした。

同じようにハリポタのファンの人も、夕方赤く染まる街の光景を見ながら、彼女の本を読むと一層深く本の世界に入ることができると思います。

作家が執筆場所にこだわるように、読者もその読書場所にこだわる楽しみがあるはずなのです。ブログの時系列ではもっと先になりますが、キューバに行ったとき、ぼくが敬愛するヘミングウェイの本を読むのが最高に楽しかった。まぁ、その話はまた今度。

まぁ、どういうことかというと、ぼくはハリー・ポッターを読んだことがないのです。映画は見ました。おもしろかったです。本も読みたいところなのですが、なんとなく、どういうわけか、機会があるようでないようで、読まずにこれまで生きてきました。もしぼくが幼い頃にハリー・ポッターが書かれたならば、恐らく学校を休んででも読んだのではなかろうか、と思うのですが。

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