旅で読書 世界一周しながら読んで選んだ、Kindleで読めるオススメの短編小説8選

旅先で本を読む。これって実はすごい気持ちがいいことなんです。しかも今は電子書籍がある。スマホひとつで本をたくさん読める時代です。今日は世界旅中に読んで良かったな、という短編小説集を8冊ご紹介します。


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旅に本はつきもの

ぼくは小学生の頃から本の虫でした。旅行に行くとなれば、必ず本を持っていきます。カバンには必ず重りのような書籍が何冊も入っていて、それを移動中はもちろん、寝る前など暇を見つけては読みあさる。そんな少年でした。

今は電子書籍、Kindleがあります。

スマホひとつあればAmazonで電子書籍を買い、何百冊でもスマホに入れておくことができます。

実は、ぼくはもともとKindleなどの電子書籍には懐疑的でした。だってスマホで本を読むなんて、目が疲れるし、紙の本をめくる楽しさに比べたらつまらなそう……。いつかそういう時も来るだろうけど、今じゃないな、と思っていました。

ところが旅を始めて数ヶ月の頃、ふとKindleの存在を思い出し「今だよ!」と確信しました。1年以上の旅。今こそKindleを使って本を読むときだ! と。

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さて、ぼくが250冊以上の本を旅中に読んできて「これは旅の間に読んで良かったな」と思える本を8冊紹介したいと思います。旅先で長編を読むか、短編を読むかは好みが分かれるところですが、今日は短編集に絞って紹介します。寝る前の1作、バス待ちで1作、とサクッと読めるのがいいところ。また、Kindleに慣れるという意味でも短編がオススメです。

選ぶの、すっごい難しいですがね……。ではさっそく始めましょう。

勝者には何もやるな ー アーネスト・ヘミングウェー

ヘミングウェーの作品はどれを挙げてもいいと思うくらい、強くオススメしたいですね。彼の作品は舞台がアフリカだったり、スペインだったり、アメリカだったり、世界中の国が登場します。旅をしているとき、そういういろんな国に思いを馳せながら、ヘミングウェー特有の切れのある、冷めた文章を堪能してください。

飛行士たちの話 ー ロアルド・ダール

ロアルド・ダールと言われても、ご存じない人も多いかもしれませんね。こう言えば分かると思います。「チャーリーとチョコレート工場」の原作者と。彼はもともとパイロットであり、その経験を活かした小説を書いています。この「飛行士たちの話」はまさに彼らしい短編集となっていて、パイロットでなければ描けないものです。

また宮崎駿もロアルド・ダールのファンで、映画「紅の豚」「風立ちぬ」で飛行士たちが銀河のように空に飛んでいくシーンがありますが、あれは「飛行士たちの話」で出てくるエピソードのオマージュになっています。日本の映画の巨匠にも愛される、彼の作品をご堪能ください。

ちっちゃなかみさん ー 平岩弓枝

平岩弓枝先生(個人的に存じ上げているため、とても呼び捨てできない)の作品です。彼女の作品は人情味ある作品が多く、読んでいて気持ちがいいのです。こねくり回した奇想天外な作品ではなく、シンプルな構成、シンプルな表現で、小気味よく進んでいきます。それでいて厚い人情と作者の深い洞察でホロリときます。

またこの本には10編の短編がありますが、後半5編は著者がデビュー当時に良く書いていた芸事系の作品です。直木賞を受賞した「鏨師」がぼくは大好きなのですが、その系統の作品になっており、いちファンとして嬉しくなりました。

また全編通して江戸時代を舞台にしていますが、時代物・歴史物にうとい人でも大丈夫。ぼくもうといのですが、気にならず楽しめます。海外で古き良き日本を堪能するのも良いのではないでしょうか?

「雨の木」を聴く女たち ー 大江健三郎

ノーベル文学賞を受賞した大江健三郎の短編集です。久しく短編を書いていないとのことですが、実はステキな短編を書く作家なのです。初期の「飼育・死体のおごり」という短編集が最高だったので、そちらを挙げたいと思ったのですが、そちらは若干エグいと言いますか、グロテスクな描写があったと思うので、あえてこちらを紹介。

雨の木(レインツリー)と呼ばれる木を中心にした短編集です。今回挙げた8作の中では、もっとも読むスピードが遅いであろう作品になっています。最近のテンポ良く進む小説に慣れていると「読みにくいな」と思うかもしれませんが、時間がある旅先でこそ、こういう本にも挑戦してほしいものです。

黒地の絵―傑作短編集(二) ー 松本清張

松本清張は社会派小説とうたわれていますね。本当、時代時代を捉え、一見冷めた視線で、見事に人間味を浮き上がらせる作家です。作品によっては「これもしかして本当にあったの?」なんて思うほどリアルだったりします。

「点と線」など長編もいいのですが、もしまだ松本清張を読んだことがなければ、この辺の短編集から始めてみてもいいのではないでしょうか?

家族八景 ー 筒井康隆

筒井康隆は小説がうまいですね。この短編集は「人の心が読める」主人公の女の子が、いろんな家で家政婦として働く様子を描いています。人の心が読めるのだから、さあ大変。家の主人が自分に色目を使ったり、奥さんに嫌われたり、そういうことに気付いてしまいます。

と書くと、ちょっとファンタジー的に聞こえるかもしれませんが、そんなことありません。まるで心が読めることが普通のことかのように、サラリと書いてあるので、読んでいて違和感はありません。この辺が小説がうまいと思わせるところですね。

キッチン ー 吉本ばなな

キッチンが大好きな主人公の恋の物語。世界的大ヒットとなった作品です。この作品を読むと、キッチンに対する見方が変わります。キレイなキッチンが好きな人はたくさんいるでしょうが、これを読めばば汚いキッチンも同じように愛することができるのではないでしょうか?

彼女の文体は現代的で、等身大。飾らない、というよりも、必要なら徹底的に飾ってやるし、興味ないことは書きもしない。そういう潔さが心地いいのです。

また旅をしていて、宿を決めるとき、キッチンを見ると宿の清潔さが分かったりします。あるいは客層が分かったり……。キッチンというのは、いろんなことを表すのですね。

掌の小説 ー 川端康成

教科書とかに載っている川端康成ですが、そういう「教科書の作家」と思ってしまうと損です。彼もノーベル文学賞を受賞しています。ぼくは旅先で本屋を覗くのが好きなのですが、今でも彼の本が平積みされています。海外でよく見かける日本の作家と言えば

  • 川端康成
  • 村上春樹
  • 吉本ばなな

あたりではないでしょうか?(実感として) 

この「掌の小説」は短いものだと数ページという、今回挙げた中でも特に短い作品の集まりです。その数なんと122作品。雪国などの名作で知られる著者ですが、こういう短編もたくさん書いているのです。

名作にもチャレンジ!

旅先で読む本として、何を勧めるか、本当に迷いました。今どきのおもしろい小説を挙げるのは簡単だし、もちろん楽しんでもらえるのでしょうけど、ぜひいつもと違う環境にいるときに、穏やかな心で「名作」にもチャレンジしてほしいな、という気持ちを込めて、少し古い本も紹介した次第です。

今回、海外でよく見かける川端康成・村上春樹・吉本ばななの中で、村上春樹だけ挙げなかったのは、Kindle版がないから。どういうわけか、彼の作品はKindleで出版されていないのですね。戦略なのかもしれません。そんなことしなくても売れすぎるほど売れているからでしょうか? ほかにも宮部みゆき・東野圭吾などの売れっ子作家の本もKindleで出ていません。日本の出版社の戦略かもしれませんね。

ユーザとしてはあるものの中から選ばなくてはいけません。今回の本はいかがでしたでしょうか?

ちなみに

チベットについて勉強していたときに、こんな記事を書きました。合わせてどうぞ。

Kindleで読めるチベット関連書籍を紹介

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