世界最大の陸の孤島「イキトス」の二面性 カジノを持つ大都市とアマゾンに浮かぶ水上スラム

ペルーのイキトスはアマゾンの中にある、陸路ではいけない世界最大の都市です。つまり世界最大の陸の孤島。「アマゾンの中」と言われると熱帯雨林の中の原始的な生活を思い浮かべるでしょう。また、「世界最大の〜」と言われると大都市のような街を想像します。その両面が見事に共存しているのがイキトスです。その二面性を見ていきましょう。


大きな都市、イキトス

イキトスはこんな場所にあります。簡単に言えばアマゾンのど真ん中。ペルー・コロンビア・ブラジルの3ヶ国の国境付近にあります。

到着してまず驚くのは、車が行き交い、バイクが走り、大型バスが行き来していること。33万人もの人が住む街なのですから、冷静に考えれば極端に原始的な生活をしているわけがないのですが、それにしてもGPSで現在地点を確認しなければ、自分が大熱帯雨林のアマゾンの中にいることが実感できません。

そして街の大きさ。さすが「大都市」です。特に中心部は他の南米の都市よりも近代的な気さえします。イキトスは1900年代初めにゴムブームが起き、商売のために世界各地から若い独身男性が集まったそうです。

そこで外国の若い男性と現地の民族の女性が結婚し、血が混じり、町が発展した、とまぁそういう歴史を持っています。だからいろんな顔の人がいるんですね。

また独身男性が集まったからか、はたまたゴムブームによる反映の名残か、とにかく「カジノ」と名のつく施設が多いのです。中を覗くとスロットなどに興じる男女が見受けられます。そういえば日本を出てからギャンブルにハマる人を見ていなかったので、なんだか懐かしくも怖い気持ちになりました。下の写真がカジノのひとつです。

また、宿の近くで食材などを買おうと「市場」を探したところ、見つかったのはスーパーでした。さすが大都市。小さな街だと、だいたい市場があって、地元の人はそこで買い物をしている者なのですが、ここはスーパーがちゃんと繁盛しています。一応、別の場所に市場もあり、そちらも繁盛していますがね。

スーパーを覗くと、現代的な商品が並びます。パッと見てもらえば「ああ、日本にもありそうな陳列棚」と思ってくれる人も多いでしょう。そう。陸路では行けない都市なので、商品はすべて船か飛行機で運ばれてきます。そのためなのか、パッケージ化されたインターナショナルブランド商品ばかりが並び、地元で作ったような「地産地消」的な売り物はほとんどありません。野菜くらいでしょう。

またアマゾン川沿いに行くと、アーティスティックな雰囲気も漂っています。観光地として整備しようという意気込みを感じますね。

ちょっと視線を外に向けて、アマゾン川を見てみましょう。この写真を見て「ここがイキトスの景色なんだ」と言われたら、ここまで挙げたような写真のイメージを持たないだろうと思います。でも、ここまで挙げた写真の場所と、この景色を見た場所は背中合せで、振り向けば都会なのです。

アマゾン川沿いに沈む廃船。盛者必衰なんて言葉が浮かんできますね。

こちらにも廃船。

水上スラム街

イキトス中心地からバイクで10分ほど行くと、まったく異なる街の光景を見ることができます。

ここは決して「水に沈んだ、今は人のいない村」ではありません。今でも人が住んでいる水上の村なのです。上の写真をよく見てください。ちゃんと電線が通っています。すべての家に、ではありませんが、電気が通っていて、人がちゃんと住んでいます。ぼくらが行ったのは雨期ですが、乾期になると水が引いてドロドロの川底が姿を現すそうです。

「水上都市ヴェネツィア」とはまったくイメージは異なりますが、こちらも水上都市(村?)なのです。ただし水は淀み、乾期になると生乾きの臭気が漂うのだと言います。

また住人はみな小型の手こぎ船を持っていて、そいつで陸と家を行き来します。こういう家で犬を飼っている人も少なくありませんでした。

この水上の村については、また詳しいレポートをしたいと思いますが、ここではイキトスというひとつの都市の中にある、究極の二面性を感じて頂ければと思います。

イキトスはアマゾンの拠点

イキトスという街自体はアマゾンの拠点です。ここからツアーをとって、アマゾンの中に入っていき、アナコンダなどの生き物を見に行くそうです。そして数日のツアーから帰ってくると、イキトスでビールを飲んでパーティーをする。そういう街です。

洒落たバー、高価なレストランなども少なくなく、ちょっとした贅沢をしに行くところという印象でした。

人はどんな場所にでも文明を切り開くのだ! と生々しく感じる街でした。

ちなみに

この「陸路ではいけない最大の都市」に来る道のりも大変でした。ぜひご覧ください。
前編:陸路ではいけない最大の都市イキトスに陸路と船で行く トラブルだらけの陸路編
後編:陸路ではいけない最大の都市イキトスに陸路と船で行く 船の上のハンモック編

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