2年の旅を通して、意外と慣れてしまった11の生活スタイル
2年も旅していると日本では考えにくい、いろんな状況で生活をすることになります。こういう旅をしたことがない人に話すと「え!? まじ?」と驚かれてしまうかもしれないけど、なんだかもう慣れてしまった11個の生活スタイルを挙げてみます。
1.紙のないトイレ生活
インドを含めて、東南アジアの多くの国でトイレに紙がありません。その代わり水で洗うわけです。
初めこそちょっと抵抗がありますが、慣れてしまえばむしろ清潔! おしりはいつも水洗いでキレイに保てます。
また海外の多くの国ではトイレに紙を流せません。だからトイレットペーパーは便器の横のゴミ箱に溜めることになります。掃除が行き届いていればいいですが、そうでないと汚いトイレットペーパーが長くそこに放置されることに……。
そういう状況よりも、よっぽど紙がない方が清潔だったりするのです。
2.トイレさえない生活
これ、モンゴルがそうでした。
トイレがないのです。紙がないとか、水が流れないとか、そういうレベルじゃなくてそもそもトイレがない。よくて「一応、ここでしましょう」という目印程度。それもなくて草原の中で適当にするのがモンゴル流(首都なんかは違いますよ、念のため)。
これも、最初は抵抗があります。しかしすぐに慣れますよ。
モンゴルの場合、土地がたーっぷりありますので、変にトイレを作って、掃除がされないよりは、みんながあっちこっちに用を足した方がきれいなんです。自然が浄化してくれます。
3.石けんなし生活
石けんなんて飾りです。
ヒマラヤトレッキングでは山の中で3週間も過ごすことになりました。山の中なので石けんは使えません(使う奴もいますが、自然への影響を考えれば自粛すべき)。
そうなるとせいぜいタオルでごしごしと擦るだけなのですが、試してみると、人間はこれだけで十分にキレイになります。本当、驚くかもしれませんが、全然気になりません。
むしろ石けんで必要な油分まで落とさない分、洗った後は快適です。この時の体験もあり、これ以降、石けんが使える環境でも、利用は最低限にしています。
ちなみに福山雅治やタモリも石けんを使わないそうですよ。念のため。
4.水シャワー生活
お湯が出る場所は幸せです。みなさんお湯でシャワーを浴びられることに毎日感謝していますか? ぼくはしています。
とにかく多くの国でお湯シャワーは贅沢品です。
水シャワーを浴びるとき、そこにテクニックも何もありません。身体を慣らして思い切って浴びるだけ。男なら、女なら、思い切って浴びましょう。
5.シャワーなし生活
石けんどころか、水シャワーどころか、そもそもシャワーがない生活だって、慣れるもんです。
ヒマラヤでもそうでしたし、他にも何度もそういう体験をしました。例えばヒマラヤの場合、シャワーはないので、バケツ1杯の水だけもらいます。それで身体を洗うわけです。タオルで身体をごしごし擦るわけですが、これが慣れると上手になるんですね。
ちょっと大きめのバケツ1杯で、頭も身体も洗って、小物の洗濯まで済ますことができるようになります。
6.酒なし生活
旅をしているとお酒が手に入らない、または手に入りにくい国というのがあります。例えばインド。買えるのですが、決して “どこでも” ではない。ぼくらも時々は飲んでいましたが、決して毎日でもなく、それどころか2週間、3週間飲んでないなんてこともザラにありました。
イランなんかもお酒は飲みませんね。マレーシアでお世話になった家でも、お酒は稀でした。また文化の制約がなくても、節約していてお酒が飲めないことも多いです。
そんな酒なし生活もすぐに慣れます。日本にいるときこそ飲み過ぎだな、と思ったほど。
※ちなみにこれを書いている今、ベネズエラにいますが、毎日毎日お酒を飲んでいます。
7.肉なし生活
これも宗教、文化、節約などが理由でたびたび経験しました。
日本にいたときは「肉か魚がないと何となく食事がしまらない」という感じがしましたが、慣れの問題ですね。野菜だけで生きていくのは何の問題もありませんでした。
8.コンビニなし生活
もう、これは日本以外の全ての国で体験することです。
コンビニで何でも買える。24時間開いている店が当たり前にある。そんなのは海外のどこの国に行ってもありません。まぁ、日本の強みとも言えますが、ないと最初不便に感じるものです。「便利慣れ」ってやつですね。
なければないで「ちゃんと計画的に買い物をする」という1点で解決です。
正直に言えば、日本の「なんでも24時間、365日開いている」というのは異常に思えるようにさえなりました。もっとみんな休んだ方がいいですよ。昔は正月とかみんなちゃんと休んでましたもの。
今いるベネズエラなんて、毎週日曜日、ほぼ全ての店が閉まります。それでいいんです。
9.ネットなし生活
旅をしていて、長いことネットがなかったのは2回ありました。
- 3週間のヒマラヤトレッキング
- 1ヶ月のキューバ滞在
どちらの時も思いましたが、問題がないどころか、ネットがない分なにかが捗ります。ヒマラヤでは読書が凄く捗りましたし、キューバでは小説やエッセイの執筆が捗りました。
毎年、1年のうち1ヶ月くらい、ネットなしにしたら、いろんなポジティブな変化が起きそうな気がします。
10.服の選択肢のない生活
ほら、スティーブ・ジョブズとかマーク・ザッカーバーグなどのイケてる人たちも「服は1種類を着回す方がいい」って言ってますよね?
そういうことです。
旅をしていると服の選択肢はほぼありません。もちろん着替えはありますが、3着あるとしても、1着洗濯中なら、選択肢は2着だけ。
「順番に着る」というのが唯一の選択肢です。その分、気を使うことがなくて、他に頭を使えるので楽ですよ。
と言いつつ、服を選べる生活に憧れも感じていますがね。
11.他人との生活
やっぱりドミトリーでの生活が多いこともあって、他人との生活に慣れました。シェアハウスとか、ルームシェアとか、やったことがなかったので「ぼくにはムリだ」と心底思っていましたが、慣れてしまえば、大したことありません。
要は、気を使いすぎず、でもマナーは守る。この2点に尽きますね。
いかがでしたか?
「それは嫌だなァ」なんて思うものもあるのでは?
でも慣れです。これは “文化の違い” 全般に言えることです。今、あなたが思う「当たり前」は実は他の国では当たり前じゃないのです。
なにも「石けんは使うべきじゃない」とか「シャワーは水で浴びるべきだ」などと言うつもりはありません。でも、こういう経験を通して、感謝することができるようになりました。
みなさんも、毎日の当たり前ないろんなことに、感謝してみてください。少し幸せになりますよ。