日本人と比べてベネズエラ人のキャラクターを考える 客は神様じゃない

ベネズエラの人の距離感は日本人と似ているような気がするのですが、一方で客の扱いについてはまったく違います。ベネズエラ人の気質を、日本人と比較しながら見てみたいと思います。


笑顔を見せないベネズエラ人

宿の中庭。居心地が凄くいいのです。右下の黒団子は猫です。

 

ぼくらがメリダの宿について、最初に思ったことは

人が冷たい……

でした。宿のスタッフもぼくらに対して笑顔のひとつも見せてくれません。こちらが笑顔で対応しても、向こうはムスッと斜に構えたまま、まるで「仕事のこと以外で話しかけないで」というオーラさえ感じます。

ぼくらはスペイン語が下手なので、何かを伝えるとき一生懸命、身振り手振りで伝えます。他の国では、その様子を見て笑ってくれるものですが、ベネズエラの宿の人たちは目を細め、疑わしく視線を向けるだけ……。

もしかしてあまりに治安が悪かったり、政治・経済が腐敗していて、国民も疑い深くなったり、警戒心が強かったりするのかな? なんて思っていました。

その警戒された対応が薄らいだのは滞在後3〜4日が過ぎた頃。突然、笑顔が見えるようになり、優しくなり、コミュニケーションがとれるようになりました。

これは宿だけではなく、スーパーやレストランもそう。何度か顔を合わせて、警戒心が解けて、やっと笑顔を見せてくれるようになります。

宿の若女将。

 

ちゃんと距離が縮まって、笑顔を見せ合う関係になると、そこからはグッと歩み寄りが始まります。冗談も言えるし、いつも笑ってくれるし、ひと言で言えば「味方」として認めてくれるのです。

この辺の距離感は日本人と近い気がします。

味方に優し、敵に厳し

宿の番犬。キッチンから落ちてくる食べ物を待ち受けています。

 

この宿に長期滞在しているので、ずいぶんぼくらと宿の人は「味方」として関係を強めていきました。はっきり言って、ぼくらは結構いいお客さんです。静かだし、礼儀正しいし、極端に汚したりしないし……。

と、あえて書いているのは、その真逆の人たちが現れたからなのです。

あるツーリストのグループがやってきました。その人たちは夜遊びして深夜に帰ってきて、宿で大声を出したりして、宿の人たち全員から嫌われてしまいました(なにしろ宿の出入りをするときはスタッフが鍵を開けなくてはいけません。夜中に起こされたオーナーはイラついているのがすぐに分かりました)。

要求ばかりで、思いやりがない客だったんですね。

と、思ったらそのグループがある日突然いなくなりました。もう少し長くいると思っていたのに……。

あとで客側に会ったので聞いてみると「宿の人にこれから満室って言われた」とのこと。予約客がいるから、と言われたわけですね。それを聞いてピンときました。

「あ、追い出されたな」と……。

実際、宿はまったく満室ではありません。むしろ空いてる……。つまり追い出す理由として満室だとウソをついた、と。

その後、わけあってそのグループがこちらの宿に滞在している人に会いにやってきました。すると「滞在客じゃないからいれない」と宿の人はきっぱり断ります。分かりますか? 泊まりたい、と言っているわけでもないのに、敷地に一歩も踏み入れさせないのです。

その様子を見ていて、ぼくは心底「すごいな」と感心してしまいました。

お客様は神様じゃないんだ。

そんなことに気が付かされます。日本人だったら、そんな極端な追い出し方はしないでしょう。で、いなくなってから不満を言うだろうと想像します。

違いっておもしろい

宿に飾ってある絵。

 

どちらがいいか? という評価をする気はありません。

とにかく日本人とは違うな、と思い知らされました。そうなった背景にはやっぱり治安のこととか、生活への不安とか、そういう社会的背景もあるのだろうと思っています。

ああやって断固として姿勢で対応する宿の人を非難する気にはなれないですし、むしろ「すごいな」と感心したほどです。裕福なわけじゃないから「少しでも収入がほしい」と思いそうなのに、金よりも心の平安を優先したのかな、と思うと、共感してしまうのです。

本題とはズレるけど、最後に言いますね。

「客だからって傲慢な態度をとる人は嫌われるよ」

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