ベネズエラの滞在延長を目指してビザランしたら警察に嫌がらせを受ける

ベネズエラでの滞在がもうすぐ3ヶ月になり、ちょっとビザを延長するためにビザランというやつをやってみようと思うのです。ベネズエラでビザランする人は必見の情報です。ビザランしない人も是非。


ビザランってなに?


そもそも “ビザラン” というのをご存じですか? バックパッカーには御用達の用語でして、「ビザを延長するために、1度隣国に出て、すぐ戻ってくること」を指します。

みなさんご存じかと思いますが、どこの国も入国にはビザが必要です。ただし日本人は非常に恵まれていて「ビザなし入国」できる国がたくさんあります。とはいっても、日数に上限がついており、今いるベネズエラの場合はビザなしで90日間は滞在できるというわけです。

言い換えれば、90日以内に1度隣国であるコロンビアに出国し、改めてベネズエラに入国すれば更に90日の滞在ができる、とまぁ、そういうわけです。

ぼくらは90日滞在してしまった……

ぼくらはここベネズエラのメリダに90日近く滞在してしまいました。そして、もうすこしだけ滞在したいので、例のビザランをやる必要がありました。

プランはこうです(このビザランプランはやりたい人も多いだろうと思うので、ちょっと細かく書きますね。行く予定がなければザッと流してください)。

  1. メリダ 〜 サン・クリストバル:バスで6時間
  2. サン・クリストバル 〜 サン・アントニオ:バスで2時間
  3. サン・アントニオでベネズエラの出国手続き
  4. コロンビア側へと行き、コロンビア入国手続き
  5. コロンビア側で現金を出金
  6. 再度コロンビアを出国手続き
  7. ベネズエラ入国手続き
  8. メリダへとバスで戻る

移動は片道8時間。そしてイミグレーションオフィスでの手続き4回、とまぁ、このうえなく面倒なのですが、これを1度こなすだけでさらに90日滞在できるわけで、悪くないのです。

裏の目的は現金入手

ビザを延長するという表の目的のほか、コロンビアで現金を得たいという裏の目的もありました。というのもブログで散々書いているように、ベネズエラは公式レートと闇レートがあり、ATMから現金を出金すると大損します。必ずベネズエラ国外で現金を得て、キャッシュで持ち込み、現地通貨に換金する必要があるのです。

ぼくらもちょっとばかり現金が不安になってきたので、コロンビアで現金を得たいという目的がありました。

現金入手までは超スムーズでした……

現金の入手までは驚くほどスムーズです。

やりたい人のためにお伝えしておくと、コロンビアのロザリオという国境から2Kmほどの場所にある町にATMがあります。そこまでタクシーかバスで行ってください。事前にククタという町にしかATMがない、と聞いていましたが、こちらのロザリオのほう近いですよ。

トラブルはベネズエラ再入国で

トラブルはベネズエラ出国 → コロンビア入国 → コロンビア出国 → ベネズエラ入国、の最後のベネズエラ入国で起きました。

このすべての手続きを1日で終わらせようと思っていましたが、なんとベネズエラを1度出国すると、72時間は再入国できないらしいのです。調べたつもりが気付かず大誤算。つまり、一気にぼくらの憩いの地であるメリダに戻るはずが、国境から出られなくなってしまったのです。

しかもコロンビアは出国手続き済みなので、ぼくらはパスポート上では “どこの国にも入国していない” という状態。映画『ターミナル』を彷彿とさせる状況に陥りました……。

イミグレーションオフィスに泣きつくも「ダメだよ!」の1点張り。嫌がらせをしているようでもなく、かといって賄賂を要求されているようでもありませんでした。周りのお客さんも「しょうがないよ、諦めな」と言っていますし……。

そしてぼくらは日本の外務省が「渡航の是非検討」と言っている場所に、2泊も滞在することになってしまったのです。

滞在はひたすら読書

はっきり言ってウロウロ散歩して楽しい街ではありません。

治安の悪さを実感する出来事もありませんが、ゴミゴミしていて、埃っぽく、外はバイクと車がジグザグに走る、ある意味でインド的な雰囲気です。ルンルンと散歩なんかしたくもありません。

それでもちょっとコロンビア側に行ってみたり、おいしいデザートでも探そうとブラブラしてみたりもしましたが、小うるさい喧噪と、ほこりっぽさにやられてすぐにホテルに戻ります。

で、あとはKindleで読書。こういう時ほど電子書籍のありがたみを感じる場面はありません。溜まっている未読本をどんどん読んでいきます。

そして2度の夜が過ぎ……

なんと朝の5時にイミグレーションオフィスは開かれます。オープンとほぼ同時に行くと、サラッと入国手続き完了。まだ72時間は過ぎていませんが、パスポートの出国のスタンプに時間が書かれていないので、オフィスの人は分からないようです。なので2日過ぎていればOKなんだろうと思います。

あとは帰るだけ!

そう、思っていました。

帰路はタクシーを使う

来るときはバスで来ましたが、疲れていたので奮発してタクシーで帰ることにしました。それは良いのですが、とうとうベネズエラで3ヶ月滞在していて、初めての「嫌がらせ警官(軍隊?)」に出会うことになったのです。とはいえ、人から聞くよりはずっとマシでしたが……、

検問で止められ、降りると荷物を検査されることになりました。担当する男は軍服にマシンガンをぶら下げています。

それはいいのですが、荷物のチェックが明らかに現金探し……。サイフを見て、お札を1枚ずつチェック。隠しサイフなども開き、1枚ずつチェック。ぼくの隠しサイフにはいろんな国のお金が入っているので、気になるのか1枚ずつどの国のお金かをチェックします。

しかも出したお金を片付けず、ぐちゃぐちゃにしてテーブルに転がしていく。

お金を粗末にすると、お金が逃げるぞ! と言いたくなりましたが、スペイン語で言えるわけもなく、というかマシンガンを持ったアーミーにそんなこと言う勇気もありません……。

そのうち20ドル紙幣を発見。手振りで「これをくれ」と要求してきます。「No」と答えると、諦めがいいのか、ドルも丸めてポイッと投げる。

そして問題はぼくもカバンに入れていることを忘れていた、ナイフの発見でおきました。

それはトルコでお土産に買った小さなナイフ。よくある折りたたみナイフですね。それがイスラム的なデザインでステキなのですが、それを見るなり「これは返せないな」という話になりました。

ナイフを持っていたら逮捕だ! と言われナイフの刃を出して、大きく振り回します。ぼくを刺すマネさえする。取り返そうとすると怒ってナイフを更に振り回し、絶対返さないという。

このとき警官は3人。実は残りのふたりは普通のいい警官でして、ナイフを持ってぼくに刺すフリをしたり、ぼくのドルを欲しがったり、ミャンマーでもらったプラスチックの宝石を欲しがったり(これはあげればよかった……)、と傍若無人な警官を苦笑いしながら、見ている状態です。見る限り先輩か何かなんでしょう、何も言えずに呆れている様子でした。

そのうち悪徳警官が「ボディチェックだ!」と言い始め、後輩らしき別の警官に指示しました。ぼくは個室に連れ込まれます。警戒しましたが、チェックするのは良い警官。個室に入るなり、チョチョッと身体を触り、「OK」と笑って逃がしてくれました。

そして最後までナイフは返してもらえず、ぐちゃぐちゃに広げられた荷物を片付け、解放。

まぁ、ナイフは日本でも外国人が持っていれば問題視されるので、没収されたことは仕方ないのですが、悪徳警官は「これトルコのナイフだよ、やった!」と喜んでいるのがイライラしました。あれは確実に彼の私物になることでしょう。

そんな方法で物を手に入れても幸せにはなれないよ、と少しかわいそうにも思います。

地味な追い打ち

結局、現金も取られず、無事に解放されたし、ナイフを持っていたのはこちらの落ち度でもあるので、まぁ、あまり文句は言うまい、と考えています。

が、呆れつつ笑ってしまう会話が、その警官たちとの間でありました。

3人のうちのひとりに良い女の子の警官がいました。

若い大学生くらいで通用しそうな見た目です。

女性警官「君たちはどこの国の人?」

(パスポート見ているから知っているはずなのになぁ)

ぼくら 「日本人だよ」
女性警官「日本と中国って同じ国?」

!?

やっぱりベネズエラ人って中国と日本の違いも分かっていないんですね。こういう出来事は1度や2度ではなく、中国の中に日本がある(つまり中国の日本州みたいな)認識の人が少なくないようです。

トヨタやホンダがこれだけ流通しているのに、日本を国だと認識していない。しかもそんな人がこうして人の取り締まりをしていることに激しい不安を感じました。

やっぱり教育って大事ですね。

ベネズエラが住みよい国になりますように。

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