ガイドブックを持って旅をするときに覚えておきたい4つのこと
ガイドブックって便利ですよね。その一方で「ガイドブックに載っていない〜〜」という売り文句があるくらい、ガイドブックに縛られるとつまらないのも本音。ガイドブックとうまく付き合っていくために覚えておくべき4つのことを語りたいと思います。
1. ガイドブックは敵じゃない
まず最初に書いておきます。ガイドブックは敵じゃありません。ガイドブックを持って旅をすることは恥ずかしいことでもないし、初心者っぽいわけでもありません(そもそも旅に初心者もベテランもないです)。
ガイドブックはその名の通り、あなたをガイドするのが目的であって、旅人を縛るものでもなければ、何もかもを教えてくれるものでもないのです。
地図と同じで、そのガイドブックを使って何をするかが大切です。あくまでツールのひとつだと思って活用しましょう。
2. ガイドブックに全ては載っていない
当たり前ですが、ガイドブックに全ての情報は載っていませんし、何を載せて何を載せないかは、その出版社・編集部の意向で決まります。
ガイドブックに紹介されている美術館とされていない美術館があったとき、それは決して「良い美術館」と「悪い美術館」ではないのです。単純にその出版社が紹介したい美術館と、紹介する必要はないと判断した美術館なのです。
例えば2つのレストランが並んでいて、ひとつはガイドブックに載っていて、ひとつは載っていないとき、ムリしてガイドブックのレストランを選ぶのはやめましょう。ニュートラルな気持ちで、自分で選べばいいんです。
どっちを選ぶかがあなたの個性だし、旅の面白みなんです。
3. ガイドブックは入り口だけど、出口じゃない
ガイドブックに何もかも載っているわけではないですが、その街を知る上での入り口としては凄く便利。
まだ右も左も分からない来たばかりの街で、パッとホテルから出て街を散策するとき「まずどこに向かおうか」と考えるときがガイドブックの出番です。
「とりあえず、街の中心の公園がキレイみたいから行ってみよう」
という最初の目標を決めるのに使うといいです。で、あとはあくまで自分で歩く。途中で「あれ、こっちの小道がおもしろそう」と思ったら、ガイドブックからはずれてもそっちに行くべきなんです。
ガイドブックは入り口です。決して出口じゃない。街の散策を終える頃には「あれ、ガイドブックと全然違うことになってた」となるくらいがちょうどいいんです。
4. ガイドブックからはずれるときが旅の醍醐味
ガイドブックに載っているスポットに全部回りたくなる気持ちは分かります。
だけど、旅の醍醐味はガイドブックからはずれるときに感じられるものです。例えばガイドブックをベースに「今日はこの美術館に行って、あのカフェに行って、あそこの教会を回ろう」と決めていたとしても、途中で出会った人に「いや、ちょっと遠いけど、あっちのカフェがいいよ」と勧められたら、もう予定を全部放り出して、そっちに行っちゃいましょう。
十中八九、そっちの方がおもしろいんです。地図にも載っていない、紹介もない、なんにも情報がない場所に行くときに発見があったり学びがあったり、さらなる出会いがある。
「ガイドブックを持って出たのに、途中から開くこともなかったナ」
なんて思うときが楽しいんです。
ガイドブックは使いよう
ぼくらも行く国々でガイドブックは手に入れていました。
上でも書いたように、入り口としては凄く便利なんです。とりあえず国には行って、街について、ガイドブックを開く(ぼくらは着いてから開くことが多かったので……)。
その街の歴史を知り、特徴を知り、規模を知り、ザッと目を通してからは自分たちで歩き回る。とりあえずガイドブックのレストランに行くこともありますが、大抵そのレストランに向かう途中で、地元の人で賑わう名もないレストランがあったりするんです。
名前もなくて、小汚くて「まぁ、こりゃガイドブックには載らんわな」と思うのですが、安くてうまかったりする。その街でしか食べられないメニューがあったりするのです。
「じゃぁ、ガイドブックなんていらないじゃん」という意見もありましょう。
でも安心は安心なんですよね。とりあえず街の概略を知ることができるから。地図として使うんです。
ガイドブックには振り回されず、上手に使って旅をしたいものです。